以前にもLEDフォグランプに交換した記事を書いていますが、使用するうちに諸々の不満が出てきていたため、この度再度交換をすることにしました。
今回使用したのはオランダ・フィリップス製の「X-treme Ultinon(エクストリーム・アルティノン) LED Fog」で、前回の交換時も検討していた製品です。
その時は価格の上昇により断念しましたが、やはり他の外装灯火類をフィリップス製品で統一していたことと、価格がその時よりも下がっていたこともあり、ついに買ってしまいました。
以前のLEDフォグランプの不満
以前まで使っていたのは中国製のノーメーカー品で、明るさや配光、カットラインの出方に関しては文句なしに良かったのですが、防水パッキンの設計が粗悪なためなのか、雨や雪が降るとフォグランプの内側が結露したり、白色の色温度が高すぎて、(色変更用の)フィルムを貼らなくても若干青白い光(6500K〜6800K前後)になってポジションランプとの色が合わないなどの不満点がありました。
というのも、上の写真を見ていただければ分かるように、DJ系デミオのLEDポジションランプ(ヘッドランプの下の4分割されたリング状のライト)はけっこう色温度が低く、純白よりも若干黄色みがかっています。色温度は体感的に5500Kあたりでしょうか?
それに対して、後付したLEDフォグランプ(NexusJP製 LEDフォグ)はやや青みがかった白(メーカー発表値で6500K)のため、なんだか浮いてしまっています。
さらにこうして、ポジションランプ部分とフォグランプ部分をそれぞれ拡大して比較してみると、その色温度差がかなり顕著なのがお分かりいただけるでしょうか。
このポジションランプとフォグランプの色温度差を出来る限り近づけたい、というのが今回の第一目的です。
購入・開封
今回もいつも通りAmazonで購入。
PHILIPSのLEDフォグランプのバルブタイプはH8/H11/H16用のみのラインナップとなっており、また色温度は以前のようにフィルムで調整できませんが、3種類の色温度(2700K、6200K、6700K)の中から選ぶことが出来ます。
レビューなどを見た限りでは、6200Kは暖色寄りの白色、6700Kはほぼ純白(やや青白いという意見もある)ということで、今回の目的に近い6200Kを選択することに。
元箱。安心と信頼のPHILIPS(まあ製造は中国なんですけど)。
12年寿命かつ3年保証という長期の保証期間も魅力的です。また、フォグランプ交換にあたって大事なのが「対向車への配光」。フォグランプは霧灯の名の通り、視界の悪い状況で相手に自車を認識させること・ドライバーに対して広い範囲の視界を提供することを目的とした補助灯ですから、対向ドライバーの目線に対して直撃するようなものは本来の使い方ではありません(夜間走っていると目のくらむような爆光のフォグを点灯させている車、多いですけどね…)。
PHILIPSはその点安心で、以前に交換したLEDウインカーバルブなどもそうでしたが、他車の立場から配光を考え抜いた設計になっています。
初めて取扱説明書の入ったフォグランプを買いました。中国製のノーメーカー品は、こういったものが一切入っていないことが多いので、車検に関する説明があるだけでも安心感が段違いです。
これは事前に調査して分かっていたことなのですが、PHILIPSのLEDフォグランプはコントローラー部分が別体になっており、バルブ自体の大きさが抑えられて非常にコンパクトな設計になっています。
バルブの全長を測定してみました。
赤い部分がパッキンですので、これより後ろ側がタイヤハウス内に飛び出る部分となります。PHILIPSバルブはその長さ(バルブ後方スペース)が約3cmと非常に短くなっています。またヒートシンク部分も、良くある円形傘状のものではなく、独自の筒状となっており、これも作業性の向上に一役買います。
ここが長かったり直径が大きかったりすると、取付時のクリアランスが必要になり、車種によっては既存の構造物と干渉してしまい、取付不可となることもあります。
私の場合、以前のLEDフォグランプ交換時に、運転席側のフォグランプ交換でウィンドウウォッシャータンクに阻まれてめちゃくちゃ苦戦したため、次買う時は、絶対にこういうタイプにしようと思っていました。
ちなみにIPFのLEDフォグバルブも同様の構造になっていますが、そちらはバルブ後方スペースが約3.5cmとなっており、ヒートシンクの直径もやや大きいものが使われています。
取り付け
現行デミオ(フォグランプ付車)のフォグランプ交換手順は以前の記事で解説しています。よろしければそちらをご参照ください。
驚いたのはコンパクトさによる作業性の良さで、以前交換時はクリアランスの悪さでさんざん苦戦し、両側の交換で2時間くらいかかった記憶があるのですが、今回は両側で30分もかからずに作業が終わってしまいました。
DJデミオは運転席側のフォグランプの裏にはウィンドウウォッシャータンクがあり、大きいフォグランプだと装着する時にぶつかってしまいます。そのためフェンダーを引っ張るなどして、かなり無理をしないと取り付けができなかったのですが、今回は助手席側のようにすんなりと終わってしまいました。
あまりに簡単だったので拍子抜けしたくらいです(絶対また運転席側だけで1時間以上かかると思っていた)。
正常に取り付けた場合、LEDバルブは車両に対して垂直から約45°外に回転した状態で固定されます。
また、コントローラーを固定しないと、走行時にタイヤハウス内でガタついてバルブ脱落などの原因となりますので、付属のインシュロックタイでフレーム等にしっかりと固定しておきましょう。
色温度の比較と配光の確認
運転席側(左)だけPHILIPS製LEDフォグに、助手席側(右)は以前使っていたNexusJP製のもので比較のために写真を撮っています。
運転席側がかなりポジションランプに近い色温度になっているのがわかりますね。
さらに分かりやすくするために、露光量を落として撮影し、部分的に拡大したのが上の画像です。
これでもまだポジションランプのほうが色温度が低いように感じますが、それでもかなり似通った色になっていると思います。
さすがにこれ以上暖色寄りになると、LEDバルブではなく白色ハロゲンバルブを使ったほうが良くなりそうですが、全部分LED統一という目的のためには、仕方のないことです。
夜間の点灯状態はこんな感じ。昼間ほど色があっているように感じないかと思いますが、ポジションランプに比べてフォグのほうが明るすぎて若干白飛びしているためです。実際に見ると、純白よりもわずかに黄色みがかった白といった印象で、上品でなんとなく高級感があります。
最後に夜間の配光を確認します。
Amazonのレビューなどでは思ったほど明るくない、というものもありましたが個人的には十分明るいです。というか、これ以上明るいと眩しいだけのただの光害になっちゃいます…
時間がなかったのでカットラインの確認まではしていませんが、向かいに立って撮影しても眩しくありませんでした。上方への不要な光を除きつつ、写真のように広範囲を均等に明るく照らすことが出来ていると感じました。
なお、実際の色温度は、上の写真で路面に投影されているフォグランプの光の色が、一番肉眼に近い見え方だと思います。
まとめ
約9000円とやや高価ではありますが、落ち着いた色温度かつ十分な明るさにもかかわらず、目線の高さでは眩しくないという考え抜かれた配光による対向車への配慮など、全体的に満足度の高い製品でした。
また、バルブのコンパクトさによる作業性の高さが素晴らしく、「DJデミオでフォグランプのDIY交換を考えていたけど、ネットを見ると難しそう…」と二の足を踏んでいた方にもおすすめできる簡単さでした。保証期間も長く、万が一壊れたとしてもPHILIPSなので返品時のトラブルとも無縁でしょう。
そしてこれで私のDJデミオはウインカー・バックランプ・フォグランプなどの車検に関わる交換可能な燈火類が全てPHILIPS製になりました!やった!やった!夕飯はドン勝だ!