最近CX-5に乗っていて気づいた、小さな不満点があります。
それがエアコン。
エアコンのどこが不満なのか。
そりゃあ、CX-5のエアコンはデミオの時に比べれば左右独立だし、液晶パネルが付いているし、操作もしやすいし、とエアコン自体の機能的には不満はありません。
ただ、エアコンの吹き出し口、コレがいただけません。
とういうわけで今回は、CX-5にCX-8用のパーツを取り付けました。
CX-8にあってCX-5にはないもの
この写真はマツダ公式サイトから引用した、CX-8(XD PROACTIV)の車内です。
こうしてみると、CX-5なのかCX-8なのか、すぐには見分けがつきませんね。実際、写真に写っているほとんどの部分は共通なんですが。
ただ一点だけ、グレードなど関係なしに、CX-5とCX-8で異なる部分があります。
それがこちら。
フロントセンターにある、エアコンベンチレーター(エアコンの吹き出し口)。
CX-8にはあったハザードスイッチ左右の風量調節用ダイヤルが、CX-5では綺麗さっぱり無くなっています。しかも全グレード共通です。
コレに気づいてしまった時、正直言ってマツダにはちょっとガッカリしました。
直接的な機能・ユーティリティとは関係ない部分、例えばグローブボックスの上にあるパネルの素材が本杢ではないとか、PUレザーがプラスチックになっているとかは別に良いんですよ。そこはグレードの差だと受け止められますから。
しかし、このエアコンベンチレーターについては、車種間の差をつけるために、機能的に削ってはいけない場所を削ってしまっています。こんなの原価で考えたら数百円しか違わないパーツなのに(後述)。
この風量調節機構がないことによって、フロントセンターはエアコンの吹き出し位置を上半身に設定した時に、センターからの風を止める術が無いんですね。
でもその風量調節用ダイヤル、腹が立つことに運転席と助手席のエアコン吹き出し口にはあるんですよ。
で、私の場合、センターエアコンベンチレーターの右側にルーバー取り付け型のスマートフォンホルダーを取り付けています。ワイヤレス充電機能付きなので、冷たい風はまだしも、冬のこの時期に出てくる熱い風を当てたくありません。熱暴走の原因になりますからね。
それとは逆に、運転席右側にあるベンチレーターにはドリンクホルダーをつけていて、この時期は暖かい飲み物にエアコンの温風を当てて保温しておきたい。
となると、上半身に吹き出し位置を設定した時に、風量を調節できないセンターエアコンベンチレーターのせいで困ったことになってしまうわけですね。
というわけで、CX-5のセンターエアコンベンチレーターを取り外し、風量調節用ダイヤル以外は全く同じ形をしたCX-8のエアコンベンチレーターに付け替えることにしました。
購入
前回のニーレストパッド同様、モノタロウにて注文。
(KB8M)パネル,ベンチレーター - KB8M-64-71YA02 9,780円
もちろんディーラーからも取り寄せ可能です。
取り付け
必要な工具
交換作業
まず、エアコンパネルを押さえている内張りを剥がしていきます。
助手席側のエアコンベンチレーターの下にあるパネルの隙間に内張剥がしなどを刺し込んで持ち上げると、バリバリバリッと端から順にツメが外れていきます。
下のパネルはプッシュスタートスイッチのところまで繋がっているので、そこまで全部剥がしてしまって大丈夫です。プッシュスタートスイッチのコネクタは今回は関係ありませんので、そのままぶら下げておいてください。
同様に、助手席側エアコン横にあるインパネデコレーションパネルも剥がしていきます。作業しながら思ってたんですけど、コレってExclusive Mods(特別仕様車)の本杢パネルなんかも入手できれば交換できるってことですよね。ディーラーに聞いてみたら売ってもらえるのかも…
パネルの右端はメーターの内側にあるフード(ステアリングの付け根の上にある薄いプラスチック)と構造上パーツが重なっているので、途中からはちょっと慎重に。
ハザードスイッチのコネクタは外します。ツメを押さえて引っ張るだけです。
コネクタを外すと、パネルが完全にフリーになるので外れます。
インパネデコレーションパネルは長いので、車内よりも室内に持ち込んで作業した方が傷付きやネジの紛失を防げます。
エアコンベンチレーターはパネルの裏からプラスネジで止めてあります。赤丸で示してある7箇所にあるネジを外すだけです。
CX-5から外したエアコンベンチレーターと、購入したCX-8用のエアコンベンチレーターを並べてみました。
風量調整用のシャッターを操作するためのダイヤルと、裏面に排気口を塞ぐための可動式のシャッターがある以外は完全に同じ構造です。
こうして比べて置いてしまうと、CX-5にも機構を設置できるだけのスペースはあるのに、なんでCX-8だけ…という気持ちになりますね。
こんなの、ほんの数百円の部品代の差じゃないですか。コレを車種の差をつけるためにあえてケチったのかはマツダの開発部にしかわかりませんが、技術的には全く問題ない部分なのでCX-5ユーザーからすると腹が立ちますね。
次にハザードスイッチを取り外して新しいエアコンベンチレーターに移設します。
ハザードスイッチ裏面の上下に固定するためのツメが付いていますので、両方を同時に押さえながら奥に(表側に)押し出します。
下の方のツメは狭い場所の奥にあるので、先端の細いマイナスドライバーなどで押しておき、上は指などで押すと外しやすいと思います。
外したハザードスイッチは前からはめ込むだけです。正しく収まればカチッとツメがハマる音がします。
スイッチの上下を間違えないように気をつけてください。
あとは外したネジをつけて、ハザードスイッチのコネクタを差し込み、パネルをはめていくだけです。
感想
所用時間は30分程度で、特別な工具も必要としないので、作業としては非常に簡単な部類です。
とにかくこれで、左右の吹き出し口からそれぞれ独立して風量を制御できるようになり、不要な場合は風を止めることもできるようになりました。
この作業と効果に10,000円分の価値があるのかどうかは人によると思いますが、少なくとも私はワイヤレス充電中の不安が消えたので、5,000円分くらいの価値はあったかなと思っています。
ただ、数百円の部品代をケチったために、ユーザの快適性を犠牲にし、場合によっては10,000円の出費を強いることになっている現状はメーカーとしてどうなのかと思います。
CX-5は他の部分の出来が素晴らしいだけに、こういった目につきやすい場所のコストを削っているのを見るとゲンナリします。次回の商品改良は、必ず修正して欲しいですね。