【作業解説】CX-5にLEDシーケンシャルウィンカーを取り付け&前後ウィンカーLED化

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2019年モデルの商品改良で各部がほとんどLEDランプになったCX-5ですが、未だに普通の電球を使っている場所があります。

それがウィンカーとルームランプ。

ルームランプはグレードによっては純正でLEDになっているものもあり、また純正アクセサリーとしても用意がありますが、LEDウィンカーは全グレードで未搭載かつアクセサリーにも記載がありません。

恐らくコストと技術的な問題によるものかと思いますが、ドアミラーのウィンカーはLEDなのに前後ウィンカーは電球というのも、なんだか統一感がないですよね。

というわけで、今回はまず前後ウィンカーのLED化、そしてフロントにLEDシーケンシャルウィンカーを取り付けてみました。

ウィンカーLED化

こちらは以前デミオの時にも行った作業です。

その時はウィンカー1つに1個、ハイフラ防止のためのメタルクラッド抵抗をつけていましたが、今回は前後一緒の交換かつリア側の抵抗を収納するスペースの問題で、左右に1個ずつで済む50W3Ωのものを、フロントのエンジンルーム内に取り付けました。

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使用したものはまめ電(MAMEDEN)製の50W3Ω ハイフラ防止抵抗2個セットです。

この抵抗にはもともと割り込み用のワンタッチカプラー(エレクトロタップ)が付属していますが、エンジンルーム内の作業性を考えると非常に苦痛なことになるのは目に見えているため、取り付けがより簡単なエーモン 2899 防水配線コネクタを使用しました(上の写真はすでに抵抗側配線に取り付け済み)。

 

リアウィンカー交換

まず作業が簡単なリアウィンカーの交換から行っていきます。

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リアハッチを開けたところにあるテールランプユニットの、矢印で示されている部分をマイナスドライバーなどで開けます。

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カバーを開けると、奥にプラスネジで2箇所止めてありますので、両方外します。初めて外す時は、ネジが非常に固く締め付けてある可能性が高いので、ネジ頭を潰さないようにサイズのあったドライバーで慎重に外しましょう。

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ネジを外した状態でテールランプユニットを手前に引っ張ると、ユニットごと外れます。この時、固定しているファスナーが飛んで行きやすいので注意。

リアウィンカーのバルブソケットを反時計回りに回して外すと、ウィンカーにアクセスできます。

あとはLEDウィンカーに付け替えるだけですが、極性があるLEDウィンカーの場合は、ユニットを戻す前に必ずエンジンをかけて点灯を確認しましょう。

なお、この状態だと、まだ抵抗を付けていませんのでハイフラ状態(高速点滅)になりますが、通電さえ確認できれば問題ありません。

今回、リアウィンカーにはデミオのリアに付けてあったピカキュウ製のLED MONSTER 270lm T20を使用しました。

270lmと眩しいくらいのLEDバルブで、私はこれ以上に明るい製品を知りません(その分価格も…ですが)。

KF系CX-5のリアウィンカーはバルブとレンズが同じ方向を向いているので、この製品のように、なるべく先端に高輝度のLED素子があるバルブの方が明るく見えると思います。

フロントウィンカー交換・抵抗取り付け

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バンパーを外すかタイヤハウスからしかウィンカーにアクセスできなかったDJ系デミオと異なり、KF系CX-5はボンネットを開けてエンジンルーム内部から左右のウィンカーを交換できるようになっています。

とは言っても作業スペースは狭く(例によって運転席側)、抵抗の取り付けを含めてリアウィンカーとは比較にならないほど時間がかかります。

ちなみに上の写真は比較的作業がしやすい助手席側(左側)のウィンカーソケットです。

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フロントウィンカーのLEDバルブはデミオでも使っていた、PHILIPSのエクストリームアルティノン180lm T20を使っています。

フロントのウインカー配光はリアと異なり、レンズの根元から横に生えるようにバルブが付いているため、出来るだけ光が拡散するLEDバルブを選んだ方がいいでしょう。

ウインカーバルブの交換はリアと同じく、ソケットを反時計回りに捻ると取り外せます。ここまでの工程ーバルブを交換するだけなら、さほど難しくありません。

しかし抵抗の取り付けには、ウィンカーから出ている配線が非常に短いため、かなり苦労しました。

まずバルブを交換したらLEDウィンカーの通電を確認します。その後、上の写真の赤テープの付いているチューブを、カッターなどで切り取ります。チューブ内部に貫通して配線に傷を付けないよう、十分に注意してください。

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この記事の冒頭であらかじめ用意してあった配線コネクタ付のメタルクラッド抵抗を、ウィンカーの配線に割り込ませます。抵抗には極性がありませんので、一本ずつ青と赤のコードに繋げればOKです。

もしこのあと、私と同じようにLEDシーケンシャルウィンカーなど、ウィンカー配線から取り出す追加電装品を取り付ける予定がある方は、この作業で配線のソケット側にある程度(5cm〜10cm)の余裕を持たせてください。後ほどさらに内側にシーケンシャルウィンカーの配線を接続します。

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抵抗を取り付けたら、前後ともにウィンカーが正常な速度で点滅するか確認します。この時、3Ω抵抗は数分の通電でも非常に熱くなりますので火傷や樹脂の溶解に注意してください。

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ここまでで点灯に問題なければ、メタルクラッド抵抗をボディの耐熱性のある部分(鉄製フレームなど)に固定します。

固定方法はまめ電抵抗に付属している固定用ステーを使う方法や、ビスで直接固定する方法、針金でぐるぐる巻きにする方法、耐熱結束バンドを使うなど様々ですが、私はデミオの時から耐熱性のあるアルミテープ(3M製)でボディに固定しています。

テープの価格は高いですが、万が一熱で剥がれて抵抗がエンジンルームに落ちたりしたら車両火災の原因にもなりかねないので、固定力に信頼のある3M製を愛用しています。ちなみにデミオはこの方法で手放すまでの3年間ノートラブルでした。

しっかりと固定できるのであれば方法はなんでもいいですが、樹脂パーツや他の配線が抵抗に当たりかねない場所などは絶対に避けてください

また、両面テープなどでの固定も避けましょう。どうしてもという場合はスコッチ耐熱両面テープ(耐熱180℃までなので3Ω抵抗の場合かなりギリギリですが)をまめ電ステーの底に使ってください。

 

この一連の作業を、運転席側(右側)にも同様に行います。

抵抗も運転席側のウィンカーバルブソケットの配線に取り付けますが、助手席と比べてウォッシャータンクやハーネス類が邪魔で非常に作業スペースが狭いので頑張りましょう。

ちなみにウィンドウウォッシャー液の吸水口ホースがC型の樹脂パーツで固定されているので、ボルトを外して避けておくと、作業が少し楽になります。

また、配線コネクタのカシメも工具が入りにくいので一苦労しますので、ロング先曲がりのラジオペンチがあると便利です。

 

シーケンシャルウィンカー取り付け

LEDシーケンシャルウィンカーには、単純にウィンカーとしての使用を目的とするもの(アンバー単色LED。ウィンカー単機能タイプ)と、上の動画のように2色のLEDを使い、ウィンカー点滅時以外はポジションランプになるもの(アンバー/ホワイトなど。ポジション・ウィンカー兼用タイプ)があります。

ウィンカー単機能タイプのメリットとしては、アンバー色のLEDのみを配列できるため、ポジション兼用タイプと比較して明るい製品が多いということと、ポジションランプ配線への接続を必要としないため作業が簡単というところです。

これに対してポジション・ウィンカー兼用タイプは、ポジション用のLEDとウィンカー用のLEDを交互に配列するため、どうしても単機能タイプよりも明るさが落ちる、LEDの間隔が広くなるため粒感が出るという大きなデメリットがあります。また、配線にも時間がかかりますし、どちらかが故障した場合の交換も面倒です。

以上の理由から、日中でも視認できるものを付けたい、単純にシーケンシャルウィンカーを付けたいというケースであれば、単機能タイプをオススメします。

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今回は、ウィンカー単機能・切断可能なシリコンチューブ入りのものから検討し、発売されたばかりのシェアスタイル製のシーケンシャルウィンカーを購入しました。

取り付け準備

取り付け前に、まずシーケンシャルウィンカーの配線を車両バッテリー端子に当ててみて、LEDが正常に流れるか・点灯欠けがないかを確認しておきます。

問題なければ、車両の希望の箇所に当ててみて、取り付け位置を決めましょう。

ほとんどの後付けシーケンシャルウィンカーにはLEDチップ上に切断可能な位置を示すハサミマークや切り取り線が入っています。製造しているメーカーや製品によりますが、だいたい3〜6cm毎のものが多いです。

この切断可能位置と取り付けに必要な長さを考えて切り取る位置も決めましょう。

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KF型CX-5は、ウインカーの根元の部分(ヘッドランプユニットの内側端)からボンネットの端の部分まで、だいたい45cmあります。

上の写真のように、ヘッドライトユニットのレンズはボンネットよりもさらに長く横側まで続いているのですが、シーケンシャルウィンカーを滑り込ませるだけの隙間の確保が難しいことと、両面テープが綺麗に貼れない可能性があったので、私はボンネット端の位置までの長さとしました。

ちなみにみんカラには真横まで60cmのまま取り付けている方もいましたので、ここら辺は好みですね。

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長さを決めたら、ハサミでシリコンテープごと基盤をカットします。

切断した場合、切断面はLED素子と配線基盤がむき出しになりますので、シリコンシーリング材UVレジン液(紫外線硬化レジン)などコーキングを行い、しっかりと防水処理を行いましょう。

UVレジン液は手芸用のものが100円ショップなどにも売っていますし、硬化は太陽光を1時間も当てれば固まります。私はブラックライト(UVライト)を持っていたのでそちらを使いました。

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UVライトを10分ほど当ててしっかり硬化させるとこんな感じで、ツルツルしています。

100均のUVレジン液は瞬間接着剤などで付きにくいものなんかも接着でき、強度もあるので1本持っておくと便利ですよ。私も100均のものを色々使ってみましたが、ダイソーよりセリアのレジン液の方が、固まった後のベタつきが無いのでオススメです。

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また、LEDシーケンシャルウィンカーから出ている配線もあらかじめ加工しておきます。

抵抗取り付け時にも使用したエーモン2899防水配線コネクタをプラス配線に、マイナス配線にはボディアースに取り付けるためエーモン2818クワ型端子細線ハーネス付を、2824接続コネクタ(脱着可能タイプ)で接続してあります。

脱着タイプを使った理由は、シーケンシャルウィンカーのON/OFFを簡単に行うためです。コネクタを取り外しておけば、その間シーケンシャルウィンカーは点灯しなくなります。

配線

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配線を行う前に、シーケンシャルウィンカーから出ている線をエンジンルーム内に引き込むためのスペースを確保します。

グリルとその上部カバーの隙間を通すのが定番なので、黄色い丸で囲まれたプラスネジと、赤い丸で囲まれたピンを外します。赤丸の位置にあるピンは上を外すと下側が残りますので、これも取っておきましょう。

この状態だとグリルとカバーの隙間を通して、配線をフレームの下からエンジンルーム内に通すことができます。

この時、もうシーケンシャルウィンカーテープの方は根元の位置がほぼ決まります。あらかじめおおよその位置を決めておいたほうがいいでしょう。

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ウィンカーバルブのLED化からそのまま続けて作業を行った場合、先ほどの抵抗の取り付けとほぼ同様の作業を行います。写真はすでにLEDウィンカーを取り付けた後ですね。

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抵抗を取り付けた部分より内側に、シーケンシャルウィンカーからのプラス線(シェアスタイルの製品では黄色の線)を、車両ウィンカーのプラス線(赤色の線)に取り付けます。

狭くてカシメがしにくいですが、しっかりとペンチを使って固定しましょう。

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マイナス側はボディーアースなので、フレームに付いているボルトなどに噛ませましょう。

私はエンジンルーム内の見栄えはそこまで気にしていないので(抵抗の貼り付け方なども含めて)、この位置にアーシングしていますが、気にされる方は別の場所にした方がいいでしょう(ボンネットを開けると配線が丸見えです)。

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北海道の1月、日中とはいえ寒い中の作業(マイナス6℃)だったので早く終わらせたくて適当に処理してあった運転席側は、後から見るとあまりにも目に余ったので、後日エーモン1115配線チューブで目立たないようにしました。暖かくなったらもう少し整頓します。

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助手席側←→運転席側

シーケンシャルウィンカーから出ているコントローラユニット(点灯パターンを制御しているコンピュータ部分)は熱を発さないので、結束バンドや両面テープなどを使って適当な場所に固定しておけば大丈夫です。それにしても助手席側の固定がが雑すぎて(ビニールテープでぐるぐる巻きにしてタイラップ留め)記事を書きながらびっくりしています(笑)

 

貼り付け

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配線が終わったら再度シーケンシャルウィンカーの点灯確認を行います。

問題がなければ、マスキングテープを使って、シーケンシャルウィンカーの貼り付け位置をしっかりと決めていきます。

まず正面から見た状態で、ヘッドライトの上のラインに沿ってマスキングテープを貼り付けていきましょう。

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CX-5のヘッドライトユニットは、上部の外側の方が少しだけボンネットからはみ出るようなデザインになっています。なので、上から見た時にLEDシーケンシャルウィンカーがはみ出て見えないように、ボンネットのラインに沿ってマスキングテープを貼っていきます。

シーケンシャルウィンカーのシリコンテープが外から見えてしまうと、後付け感が出てしまってかっこ悪くなりますからね。

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ボンネットを開けた状態で、最終的な位置を確認します。ウィンカー根元からの距離、貼り付け位置の奥行きなど、左右が均等になるようにしっかりと調整してください。

貼り付け位置が決まったら、まずシリコンオフなどの脱脂剤を使いしっかりと脱脂・洗浄を行います。

次にシーケンシャルウィンカー付属の3Mプライマーで接着補助剤を貼り付け面に塗布し、最後にシーケンシャルウィンカーテープを貼り付け、指や内張剥がしなどの薄いものでしっかりと抑えつけて圧着します。

貼り付けが終わったらマスキングテープを剥がし、それまで外したピンやボルトを戻します。

最後にもう一度左右のウインカー、ハザードランプ、リモートキーの操作などで正常に動作するか確認しましょう。

CX-5での動作イメージ

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取り付けるとこんな感じになります。さすがウィンカー単機能製品だけあって、昼間でもかなり明るいですね。

どのように点灯するのか、ウィンカーの流れる速度などが気になっている方もいると思いますので、LEDウィンカーとLEDシーケンシャルウィンカーを装着した状態で、昼・夜それぞれの明るさでどのように見えるかを動画にしてみました。

昼は人の目と同じ露出値で撮影していますが、夜はヘッドランプを付けると露出オーバーになってしまうので、かなり絞ってシャッタースピードも下げてあります(実際はもっと明るく見えます)。

LEDウィンカーのスパッ!スパッという点滅のキレが好きでLEDに変えるのですが、それがLEDシーケンシャルウィンカーの点滅とピッタリ同期できているので、個人的にはかなり満足しています。

これ普通の電球だと、LEDのシーケンシャルウィンカーがキレの良い点滅をするのに対して、電球ウィンカー部分だけがもそっとした点滅になってしまうので、逆にシーケンシャルウィンカーの後付け感が目立ってしまいます。

ウィンカーのLED化を行うと、シーケンシャルウィンカーのみの取り付けに比べて作業量は倍増してしまいますが、点滅の光り方を統一すると一気に高級感が増しますから、電装系にこだわる方はそれだけの価値があると思います。

耐久性

この作業を行ったのは2ヶ月前の2019年1月ですが、それまでの間、雪がボンネットの隙間に雪が入ったり凍結したり、高圧洗浄機や洗車機を何回も使用するという厳しい環境下で使っていましたが、今日まで特に問題なく使用できています。

とはいえ、まだ2ヶ月ですので実際の耐久性を語るにはもう少し長い目でみる必要はありますが、とりあえず水や温度などに対しては問題ないようです。

まとめ

今回のLEDウィンカー化&LEDシーケンシャルウィンカーの取り付けは、これまで行ったCX-5のカスタマイズの中では間違いなく一番時間がかかりましたが、その時間に見合っただけの満足感は十分ありました。

普段は外から見ても全くわかりませんが、出先の駐車場でキー操作をするときなんかは、つい自分の車のシーケンシャルウィンカーを眺めてしまいます。

また運転中は信号での右左折待ちの先頭でウィンカーを点滅させているときなどに同じCX-5やCX-8、トヨタ・CH-Rのドライバーがよくこっちを見ていますね(笑)

他のCX-5との差別化という面でも非常に有効なカスタマイズですので、「最近CX-5が増えすぎて没個性でいやだ!でも純正エクステリアを崩すアイテムは付けたくない!」と思っている方はぜひトライしてみてください。

ちなみにこの製品を取り付けた後に、VELENO(REIZ)からもさらにLED素子数の多い単機能シーケンシャルウィンカーが発売されました。

シェアスタイルがLED75発なのに対してVELENOのLEDは156発と約2倍、当然明るさも増え粒状性も減るので、そのうちこちらを付けてしまうかもしれません…

→結局後日VELENO製LEDシーケンシャルウィンカーに交換しました。