【冬準備2】ヨコハマ・アイスガード5プラスを履きました

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北海道の冬タイヤ事情

個人的にスタッドレスタイヤというのは、性能が日進月歩であり、新しいモデルであればあるほど安全であると考えています。

北海道は地域によって降雪量が大きく異なり、たとえば札幌では冬期間の降雪量が600cmを超えますが、太平洋側ではあまり(と言っても積もるときは70cmくらいは積もりますが)積もらない、というのが一般認識です。

また気温は、11月頃から氷点下に落ち込む日が増え、早朝夜間の路面凍結も多くなっていきます。

この降雪量と気温のコンボで、冬の路面状況はアイスバーンから埋もれるような雪道まで多種多様になる上、期間は長くて11月から5月と、半年間近く雪道を走る可能性があります。

このために性能の良いスタッドレスを履くのは、北海道では当たり前になっています。

 

北海道のスタッドレスタイヤのシェアは、ブリヂストン(ブリザック)が単独で4〜5割を占め、対抗するヨコハマ(アイスガード)とダンロップ(WINTER MAXX)を合わせて4割強。その他グッドイヤー(ICE NAVI)・トーヨー(ガリット)・ミシュラン(X-ICE)・ピレリ(アイス・アシンメトリコ)などのメーカーや、まれに中韓製激安スタッドレスなどで残り1割を分け合っているといった状況です。

とにかく北海道はBLIZZAK帝国と言われるほど、近年までブリヂストンの寡占状態でした。しかし最近はブリヂストンと同等の性能を持ちながらも、価格を抑えたタイヤが各社から出てきていますので、この状況は変わりつつあります。

そしてそのブリヂストンのライバル筆頭が、今回購入したヨコハマタイヤです。

スタッドレスタイヤの選定

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アイスガード5プラス(IG50+)は、ヨコハマタイヤが2015年に発売したフラグシップモデルで、旧モデル・アイスガード5(IG50)の後継商品に当たります。

トレッドパターンはIG50から変わりありませんが、コンパウンドが変更され、新たに「スーパー吸水ゴム」なるものになりました。

これにより、

・氷上制動性能7%向上

・吸水率20%向上

に加えて

・持久性向上、4年後の性能持続性は前作の3倍

・転がり抵抗7%向上

したとのことです(IG50と比較して)。ただこういった前作から何%上がった、良くなったというのは、どこのメーカーでも新製品を出すたびにやっていることなので、あまり鵜呑みにしないほうがいいかもしれませんね。

また、地味な変更点ですが、サイドウォールの文字が浮かし彫りのタイプから文字の部分を凹ませるようになっています。これが意外とカッコいいです。

 

ヨコハマを選んだ理由としては、

・2015年発売の新製品であること

・前作アイスガード5の評判が良かったこと

・ ブリヂストンが嫌いなので

スタッドレスタイヤは新製品が良いというのは前述したとおりです。製品サイクルは2,3年ですので毎年新しいモデルが出るわけではありません。

ブリヂストンのフラグシップモデル、VRXも来シーズンには新しいモデルが出るのではないでしょうか。

ブリヂストンは北海道で鉄板と言ってもいい選択肢ではありますが、正直いって、価格と性能が釣り合っているとは到底思えません。

VRXに至ってはIG50+よりも4本セットで2,3万円高いのが普通です。その割にコンパウンドが柔らかく、ガリガリ残り溝が減っていく、という印象。

ブリヂストンである、というブランドと安心感を買っているというのが正しい表現だと思います。

購入・取り付け

 

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寒風吹き荒ぶなか、タイヤ交換。作業時間は1時間掛からない程度ですね。

今回は、楽天市場のフジコーポレーションにて、ホイールとタイヤのセットで購入しました。デミオ XD Touringの純正装着サイズは16インチですが、1サイズ下げてインチダウンし15インチとしました(雪国では、スタッドレスタイヤは基本的に夏タイヤよりもサイズが小さいものを履きます。理由として夏タイヤよりも価格が高いスタッドレスタイヤのコストダウン ―タイヤ・ホイールの価格が安くなる― のが第一義ですが、その他にも偏平率を高くすることで、凸凹になりやすい雪道などでの乗り心地を向上させる目的です)。

価格は、フジ・コーポレーションのオリジナルアルミホイール「ブランドル 562」とのアイスガード5プラスの組み合わせで56,600円・送料込み・更にポイント20倍付け。

市中のカー用品店だと、このタイヤは安くても6万半ばからですので、かなりお得な買い物をしたと思います。

なお、フジ・コーポレーションのメーカー直販サイトもあるのですが、ポイントなどが付与される分、楽天市場店のほうで買ったほうがお得です。

今回は在庫がある商品だったので、大型商品の2個口配送にもかかわらず、注文から3日で届きました。

梱包もしっかりしてあり、タイヤのネット注文はやや不安があったのですが、今回で考えが変わりました。機会があれば次回もこちらで購入しようと考えています。

また、気になっていたホイールの品質ですが、思ってたよりずっと良かったです。最初はあまりの安さに心配になり、TOPYあたりの国産メーカーのホイールを狙っていたのですが、どうせドロドロに汚れる冬ホイールに金をかけるのもアホらしいため、デザインの気に入ったこのホイールを購入しました。

もっと安っぽいものが来ることを覚悟していたのですが、ガンメタ塗装で格好良く、塩害にも強そうです。ちなみにブラックポリッシュ塗装のホイールは、塩化カルシウム(融雪剤)を浴びるとひび割れて貧乏臭くなるので、塩害地域ではオススメできません。

f:id:holy-jolly:20151102172330j:plainナットはそのまま純正ホイールについていたのを流用しても良かったのですが、それではあまりにも芸がないのでジュラルミンカラーナットを購入。

最後まで赤か紺で迷いましたが、ボディカラーに合わせて紺で。

結果、うるさくならずにさり気なく主張する感じになり、満足しています。

ナットもネット購入しましたが、4穴でも5穴でも、うち一本を専用ソケットが必要な7角のロックナットにすることができ、簡易的ではありますが盗難予防にも役立ちます。価格もカー用品店の大手メーカーものの1/3程度で、やや塗装は剥がれやすいですがとてもきれいな色で気に入っています。

ドライ路面

北海道といえど、まだほとんどの地域で雪は積もっていませんので、初めての走行はドライ路面になります。

まず感じたのがハンドリングの軽さ。1インチダウンしてばね下重量が減った分、ハンドリングがかなり軽くなりました。重たい袋ナットをアルミ化したのもちょっとは効いているかもしれません。

1速発進は、タイヤが柔らかい分、夏タイヤより重たいです。車に4人乗車しているときのような感覚。

ただ、速度に載ってしまえば、スタッドレスタイヤであることを忘れるほど、転がり抵抗を感じません。さすが低燃費タイヤのブルーアーステクノロジーを取り入れたヨコハマ製だと感じました。

燃費もほぼ夏タイヤと変わりませんでした。ヨコハマのサイトによると、転がり抵抗値は同社の「エコス」と同等のAランクであるとのことですから、スタッドレスタイヤとしては革新的でしょう。

高速走行時のロードノイズも心配な点でしたが、こちらも杞憂に終わりました。わずかに高周波成分が増えたように感じましたが、不快に感じるほどではありません。スタッドレスタイヤで舗装路を走るとうるさい、という固定観念があったのですが、見事に打ち砕かれました。

 

感想

まだ本番の冬になっていないのでトータルでの評価はできませんが、冬道を走ったあと、再度使用レビューを書きたいと考えています。

今回は、ドライ路面を走行しただけでもポテンシャルの高さを実感出来ました。ミシュランのX-ICE3なんかはドライ・スノーの性能を両立させていますが、それに近いタイヤである印象です。その上経済的である、と。

このタイヤで、早く冬道を走ってみたいという気持ちにさせてくれますね。

スノー・アイス路面を走ってみた(2015年12月追記)

北海道は11月末にドカッと雪が降り、暫くの間路面も圧雪、その後シャーベット状になり、交通量の少ない道路では夜と明け方にかけてアイスバーン状態となりました。

一応これで想定しうる冬道の路面は走ったことになるのでそれぞれの感想を。

降雪中・柔らかい雪が積もった道

全く滑らず、トラクションも維持して走ることが出来ました。タイヤのサイズによっても変わりますが、轍にハンドルを取られることも無かったです。高速道路でも安定して走行できました。

圧雪路

交通量の多い幹線道路で、踏み固められツルツルになった圧雪路でもしっかりグリップしました。凍結していない場合では最も安定して走行できていたと思います。

シャーベット状の道路

積もった雪が気温の上昇で溶け始め、ベチャベチャになった道はほとんどウエット路面と変わらずに走行出来ました。ただしアスファルトが見えているくらいに溶けかけていた道路が気温が下がって凍結した場合はゆるやかな発進・早めのブレーキは必須です。

アイスバーン路面

もっとも路面ミューが低い状態で、いくらスタッドレスタイヤと言っても苦手な部類です。気温が低く完全に凍結し乾いた状態のアイスバーンでは全く問題なかったですが、少しでも濡れているとハンドルを取られることが有ります。

また、停止時はブレーキの踏み具合によってABSが作動します。制動距離は以前別の車で履いていたミシュラン X-ICE3よりずっと短くなったように感じますが、こればっかりはスタッドレスタイヤを過信せずに早め早めに減速することが重要です。発進時は空転も起こらずスムーズに走り出せます。

総評

さすがヨコハマのフラグシップモデルかつ最新タイヤということで、全体的に非常に高い冬道性能であると感じました。家族の乗っているクルマが履いているBLIZZAK・REVO GZよりもずっと安心して走ることが出来ます。

ただし、スタッドレスタイヤといえども滑るときは滑りますから、過信せず(特にAWDだから大丈夫などと考えずに)走ることが何より大切です。