北海道はもうすっかり真冬で、先日も3日間で30cm近くも雪が積もりました。2016年の冬は平年よりもずっと寒く雪も多く、なんだか嫌な気候です。
さすがにもう外での作業もしんどくなってきたので、大掛かりなカスタマイズもしばらくお休みですが、今回は雪が降るまえに取り付けた「AutoExe(オートエグゼ) スポーツサイドバイザー」のレビューです。
取り付けの理由
私のDJデミオには納車時にサービスで取り付けてもらったDOPの純正アクリルバイザーが装着されています。
特に不満があるわけではなかったのですが、納車後にAutoExeのドアバイザーを知り、エアロ形状のデザイン・ベンチレーションの機能性が純正より素晴らしかったため、同じ価格ならこっちを付けてもらえばよかったなーと、若干後悔していたのでした。
また私の場合、基本的に車内空調を外気導入にしているため、フィルターを通した清浄な外気を取り込みつつ車内の空気を効率的に排出し還流を防ぐこのAutoExeの商品はとても魅力的だったのでした。
購入
今回は定価より安く、またAmazon倉庫からの発送で送料もかからなかったためAmazon.co.jpを利用。15,000円程度で購入できました。
120cmくらいの細長い箱に入って到着。箱の中にはドア4枚分のスポーツサイドバイザー(3M両面テープ取り付け済み)と、両面テープの接着を促進するプライマー(3M PACプライマー)、ドアバイザーとガラスランチャンネル(ドアと窓の間のゴム)を固定するための樹脂製パーツが入っています。
ドアバイザー(フロント用)の拡大写真。中央左あたりにある小さな穴がガラスランチャンネルとを固定するためのパーツ用の穴。
右にあるワイパーゴムのような部分が、車内の空気を効率的に排出するためのミソらしいです。
取り付け
純正バイザーの取り外し
取り付けの前に、以前着けていた純正アクリルバイザーを外さなければなりません。
正直に言って、ここが最大の難所でした。
車用の、非常に強力な両面テープで固定されていることもあり、まずアクリルバイザーを外すのに釣り糸や内張り剥がしなどが必要です。エーモンのエンブレムはがしがあれば比較的楽かとは思いますが…
そして残るのはスポンジ状の両面テープ跡。これをキレイに剥がさないと、次のバイザーに付いている両面テープがしっかりくっつかなくなってしまいます。
エーモンのシールはがし剤、シリコンオフなどのケミカル類を大量投入しましたがそれでも時間がかかり、最終的にエーモンのスクレーパーをオートバックスで追加で買ってきてバイザーの跡1枚に1個使って、なんとか剥がしきりました。
作業開始は午後1時、2,3時間あれば取り付けまで全部終わるだろうと思っていたのですが、予想に反して全く終わらず、真っ暗になる18時ころまで作業していました。
そのため取り付けは翌日に持ち越しました。
もしこの記事を読んで純正バイザーを外してスポーツサイドバイザーを取り付けようと考えている方がいれば、絶対にシールはがしのために万全の準備を整えてから作業を始めて下さい。本当に泣きそうなくらいしんどいですよ!
スポーツサイドバイザー取り付け
最大の難所を超えれば、あとはもうスイスイ作業が進みます。ちょっとしたコツは必要ですが、基本的に説明書通りに作業を行うだけですので。ここからの作業時間は1〜2時間程度です。
まずウィンドウを全開にし、窓枠のサッシにあたる部分(ガラスランチャンネル)を下に引き下げます。この時、チャンネルを引き下げすぎて、角の部分が外れてしまうと復元が面倒になりますので気をつけて下さい。
次に、シリコンオフなどを使用して、取り付け予定部分とその周囲を脱脂します。
バイザーに付いている両面テープは、剥離紙の両端を予め2,3cmだけめくって折り返しておきます。これは後で本接着のときに剥がします。
その状態で説明書に従い所定の位置にバイザーを仮留めし、周囲をマスキングテープでマスキングします。
マスキングが終わったら仮留めしていたバイザーを外し、マスキングテープの内側、バイザーの両面テープがあたる部分にPACプライマーを塗っていきます。ちょっと広めに塗ってもいいでしょう。
なお、プライマーは放置するとすぐに気化するので、塗布後は入っていた袋に戻して密封するなどしましょう。
プライマーを塗り終わったら、もう一度バイザーを所定の位置に当てて確認後、折り返してあった剥離紙をゆっくり剥がします。思いっきり引っ張りすぎて位置がずれないように気をつけて下さい。
その後は車体が揺れるくらいに、しっかりと力を込めて中央から外側に向かって圧着していきます。
この時、気温が低いと接着強度が落ちるので、寒いときは暖かくなるまで待つか、ドライヤーやヒートガンなどを使って、しっかりと温めながら圧着します。ちなみに私は春まで到底待てなかったので気温5℃のなか作業しました。
圧着が終わったら、固定用の樹脂パーツを装着していきます。特に難しいことはないですが、パーツがとても細かいうえに紛失・破損時の予備もないので、無くしたり折ったりしないように、細心の注意を払って下さい。
このようにして、同じことを4枚分行っていきます。慣れてくれば1枚15分くらいでいけるでしょう。
左右はどちらからでも良いと思いますが、前後はフロントドア側から始めたほうが、高さを合わせやすいと思います。
完成(ビフォー・アフター)
無事に取り付け作業が終わりました。イメージはこんな感じになります。
こうして比べてみると、AutoExeスポーツサイドバイザーのエアロ形状が非常に際立ちますね。特にフロントドアバイザーからリアドアバイザーに連なる一連のエアロの流れが美しいです。
リアの後端部にはAutoExeのロゴが、射出成形でくっきりと表されています。こういったさりげないワンポイントが、スポーティさを演出してくれていますね。
車内からの排気にひときわ役立っている、特徴的なベンチレーション部(ダクト部)。その形状も考えられており、バイザーに対して斜め下向きに付いているため、普通の雨などは入ってこないようになっています。
最初の方で紹介したワイパーゴムのようなブレード部は、窓のエッジと平行に、窓の中間辺りから後方まで取り付けられています。これによって排出された車内の空気がまた戻ってくる(還流)のを防いでいます。
バイザーの仕組み
AutoExe スポーツサイドバイザー 当該ページより引用
なんだか文章で説明しても分かりにくいので、AutoExeのホームページより画像を引用させていただきました。
普通のドアバイザーや、バイザーがない状態だと、窓を僅かに開けた状態だと車内の空気は排出されてもそのほとんどがすぐに車内に戻ってしまいます(還流)。【上の画像】
これに対して、AutoExeのスポーツサイドバイザーの場合は、そのエアロ形状により、車の側面を流れる風により負圧(車内の空気を外に引き出す力)が発生するので、窓の開口部に加えてベンチレーション部からも効率的に車内の空気を外に逃がすことが出来ています。【下の画像】
さらに、スポーツサイドバイザーに取り付けられているゴムブレードによって、開口部からの排気が車内に戻ることを防いでいます。
ゴムブレードとエアロ形状、さらにベンチレーションの三すくみにより、従来型のバイザーとくらべてとても効率的に車内の空気を排出できているということですね。
総評
まずDIYの容易さについて。
取り付け自体はクルマいじりに慣れた人であれば、約1,2時間で終わる簡単なものでした。
ただ、純正からの交換であれば話は別で、半日以上見ておいたほうが良いでしょう。しかもそのほとんどは両面テープの跡を剥がし続けるという、賽の河原のような苦行です。しかも筋肉痛になります。もう二度とやりたくないし、する予定もありませんが…
今現在、純正のバイザーを取り付けており、尚且つこのAutoExeのスポーツサイドバイザーに交換を考えている方は、多少の工賃がかかってでも、ディーラーに依頼したほうが(精神的・肉体的に)楽かもしれません。もし自分で作業する場合は万全の準備をして挑んで下さい。
次に、スポーツサイドバイザーのドアバイザーとしての効果についてですが、非常に満足度が高い製品です。
エアロ形状により、車の見た目のスポーティさもアップしますし、純正アクリルバイザーを付けている他のデミオとの差別化にもなります。
また、換気性能も大幅にアップしました。停車時は純正アクリルバイザーとほぼ同じですが、走行時は空気の入れ替わりの速さを実感します。ちなみに最大の効果を得るには外気取り入れで、またゴムブレードの位置までウィンドウを下げることが重要のようです。
私は基本的に外気取り入れしか使っていないのですが、走行中に車内でタバコを吸った時、吐いた煙が窓の隙間からスーッと全部出ていくのが見えるため、とても快感です。
AutoExe商品は得てして純正部品より価格が高いことが多いのですが、このスポーツサイドバイザーはなぜか純正アクリルバイザーよりも4000円近く安価なため、これからデミオを納車される方は、こちらを選んだほうがいいでしょう。
AutoExeのスポーツサイドバイザー、特に車内でタバコを吸う方、また夏などに極力エアコンを使いたくない方などに非常にオススメできる、デザイン良し価格良し機能良しの素晴らしい製品だと感じました。