私の手持ちの端末は、パソコン(MacBook Pro 15インチ)、スマートフォン(Galaxy S8)、そしてタブレット(Xperia Z3 Tablet Compact)の3台体制で使用しています。
その中でタブレットは、メディアプレイヤーな立ち位置で運用しており、電子書籍ビューワで漫画・小説を読んだり、Youtubeやニコニコ動画、Amazon Videoなどの動画視聴が主な用途です。
これまでは、3年ほど前に買ったSONYの8インチ防水タブレット・Xperia Z3 Tablet Compactを気に入って使用していました。
8インチという片手で持つのにちょうどよいサイズ感、薄型ながらステレオスピーカー搭載、そして何と言っても「IPX5/8相当の防水性能」のお陰で、浴室での動画視聴や読書にかなりハードに使用していたのですが…
先日、不注意からタブレットを落としてしまい、画面に大きな割れが入ってしまい、タッチなど普通の使用には問題ないのですが、防水性能が失われたことで、修理か買い替えを迫られることになりました。
しかしXperia Z3タブレットの画面修理はかなり高額(33,000円+税)で、性能的にもやや時代遅れ(CPUはSnapdragon 801、AndroidOSアップデートは6.0.1Marshmallowで打ち切り)なこのタブレットに、この金額を出してまで使用し続ける価値はあるのか?と悩み続けていました。
そんな折、Huaweiから新たな防水タブレットが登場したというニュースを見つけ、悩んだ末に2017年12月に発売したばかりの「Huawei MediaPad T3 Lite 10 wp」を購入することにしました。
購入
この記事を書いている2017年12月現在、店頭ではやや在庫不足の状況が続いていますがAmazonなどでは普通に購入できます。
定価は40,824円(税込)ですが、量販店・Amazonなどでは税込37,000円前後で販売中です。
Huaweiのタブレットは、このM3 Lite 10 wp以外にも非常に多くの種類がありますが、その中でも防水性能を持つのは先日発売したばかりのこの製品だけなので、Xperia Z3を始めとする防水タブレットの旧製品ユーザーに、潜在的な需要がかなりあったのではないのかな、と予測しています。
惜しむらくは、8インチタブレットに防水タブレットを追加してほしかった、というのがXperia Z3 Tablet Compactユーザーからすると正直な感想ではありますが…
まあ待っていて出るかどうかわからないものを待つより、今あるものを買ったほうが精神衛生上良いので、深く考えないことにします(とか言いつつ先日リークされた最新のMediaPad M5が防水だったら泣きます)。
開封の儀・外観
外箱はエンボス文字が使用されており、なかなか高級感があります。
水滴の画像を使うことで防水性能があるというのもわかりやすくて良いですね。
また、スピーカーを始めとする音響チューニングは、ハーマン・カードン(Harman/kardon)が手がけており、箱にもハーマンのロゴが記載されています。
箱を開けてみました。
アップル製品のような薄紙ではなく、薄いプラスチック製の袋に包まれています。引き上げ用のタブが折れ曲がってるのがチャイナクオリティって感じですね。
指紋認証センサー兼ジェスチャー機能付きホームボタンは、横向きにした状態の下部に搭載、インカメラも横向きの上部に付いており、Huawei的には横向き使用がデフォルトのようです。
スマホのGalaxy S8に慣れすぎたせいで、ベゼルがめちゃくちゃ太く感じてしましましたが、実際に若干ベゼル比率が高いですね。もう少し削ってくれたら良かったかな。
カラーラインナップは1種類のみ(ベゼル:ホワイト・背面:ミスティックシルバー)。
一見するとMacBookのようなメタリックなシルバーですが、触ってみた感じ、背面の素材は樹脂のようです。金属ではないので実際に手にとって見ると、ちょっと安っぽい感じに見えます。
カメラはかなり端っこかつ右と上のスペースが異なる位置についており、なんだか不格好ですね。
上部バンパーには3.5mmヘッドホンジャックと、スピーカーが2箇所に付いています。スピーカーは反対側の側面にも同様の位置に2個ついているため、4スピーカーのサラウンドシステムということになります。
スピーカーの音は良く音量もかなり出て、驚きました。ここはさすがハーマン・カードンチューニングといったところでしょうか。
ちなみに、サイドバンパーの素材も背面と同じものでした。
右側面にはロックボタンと音量操作キー。
どちらのボタンもカチカチと適度なクリック感があり、安っぽさは感じません。
ちなみにスクリーンショットを撮る場合は、ロックボタンと音量操作キー(下)を同時押しで取得可能です。
左側面には中央にマイク、その左にmicroSDカードスロット、右にUSB-Cコネクタがあります。USB-C端子は2Aの急速充電に対応しており、実際に充電しましたが非常に早く充電が完了しました。バッテリー容量が6660mAhと大きいので、高速充電対応はありがたいですね。
なお、コネクタはむき出しで防水カバーなどはありませんが、濡らしても特に問題ありませんでした。
Galaxy S8はUSB-C端子が濡れるとその旨を通知してくれるのですが(この辺がすごく親切)、こちらの機種ではそのような機能はありませんでしたので、風呂などで使った後の充電時は端子部の乾燥を確認し、ショートなどには気を付けましょう。
microSDカードスロットはカバーで保護されており、カチッとしっかり嵌まるため、万が一の閉め忘れなどもなさそうです。XperiaのSDカードスロットカバーはクリック感がなく、いまいちちゃんと閉まっているのかわからなかったので、この点は好印象でした。
なお、防水モデルではない先行発売のM3 Lite 10には、SIMカードを挿してモバイル通信ができるLTEモデルと、Wi-Fiオンリーのモデルの2種類が存在していますが、こちらのwpにはWi-Fiモデルしか存在しません。LTEモデルであれば、恐らく上の写真のSDカードスロットの右に、nanoSIMカードスロットが付くのでしょう。
現在格安SIMを契約しており、毎月の容量も余っている状態だったので、nanoSIMを追加してこの端末に使えればさらに良かったのですが…
付属品はシンプルかつ最低限。角度調整可能なタブレットスタンドが付属します。
大きい端末かつ動画向きの機種なので、簡易的でもこういったスタンドが付属するのは嬉しいですね(後述のカバーを同時購入したので使いませんでしたが)。
黒の小さいケーブルはフルセグ・ワンセグ電波受信用のアンテナケーブルで、上の写真のようにヘッドホン端子に挿して使用します。ただ、どの部分がアンテナの機能を持つのか、指向性はどっちにあるのか、いまいちよく分からなかったです。
なお、アンテナケーブルは反対側が3.5mmジャックになっており、これを端末に挿した状態でも、更にヘッドホンの3.5mmプラグを挿してテレビ視聴をすることも可能です。
今まで使っていたXperia Z3 Tablet Compact(8インチ)と並べてみました。
こうして比べてみると、やはり10インチタブレットは2回りほど大きいですね。特にXperiaはサイドのベゼルが狭かったため端末形状がスリムだったのですが、M3 Lite 10 wpはベゼルが全辺ほぼ同じ広さなので、ずんぐりむっくりに見えてしまいます。
スペック・ベンチマーク
OSはAndroid 7.0(Nougat)で、現時点では8.0(Oreo)へのアップデートはアナウンスされていません。ファーウェイはあまりOSアップデートに積極的でない印象があるので期待していませんが、ぜひ時間がかかっても8.0までは上げて欲しいところです。
Huaweiの独自カスタムUIであるEMUI(Emotion UI)は5.1で、もしOreoへのアップデートが配信されれば、同時に最新の6.0になることでしょう。
SoCにはHiSiliconeのKirin 659というミドルグレード・オクタコアCPU(低クロック4コア+高クロック4コア)を搭載。このSoCは同社のスマートフォンNova2などにも使用されているものですね。GPUはARM製のMali-T830です。
RAMは3GBですが、Huaweiのメモリ管理は優秀なようで、使っていても特にメモリが不足している印象はありませんでした。
ROMは32GBの一種類のみ。microSDカードは最大256GBまで対応しており、私は128GBのメモリーカードを挿して使用しています。SDカードに保存した動画や画像を見る場合は最大読み出し速度が早いもの(目安として80MB/s以上)をオススメします。
antutuベンチマーク
新しい端末を買ったら、とりあえず走らせているantutuベンチマーク。
総合スコアは62550でした。
高度な3D処理などはガクガクして苦しい感じでしたね。ちなみにデレステは3D軽量までが正常にプレイできる限界でした。3D標準では若干のタッチ遅延があったので、2Dプレイが安定でしょうか。
GeekBenchベンチマーク
GeekBenchシングルコアスコアは910、マルチコアスコアは3508とやや低めの値になりました。
Xperia Z3 Tablet Compactがシングルコア900強、マルチコア2500前後なのであまり差はありませんが、個人的にAndroidのGeekBenchはあまり信用していないので、まあこんなもんでしょう。
使用レビュー
起動は右側面のロックボタン長押し。10インチタブレットには珍しく、端末にはバイブレータが搭載されており、ヴッと振動するためわかりやすいです。
このバイブは仮想ナビゲーションキーを使用するときや、仮想キーボード入力時にも使用できるため、バイブがついているXperia Z3 Tablet Compactからの移行も違和感がありませんでした。
初回起動時は言語設定とWi-Fi設定などを行います。
インターフェイスはパット見で物凄くiOS臭がしますが、分かりやすくて特に迷うこと無くすぐに設定が完了できました。
Googleの設定はおなじみのやつです。
最近のAndroidは機種の移行も楽で、以前使っていたXperiaタブレットのアプリから必要なものだけを選択してインストールできるので、いちいち前の端末で使っていたものを一つ一つ検索する必要もありません。
起動時のホーム画面。ホーム画像は以前使っていたXperiaから自動で引っ張ってきてくれていました。
また、アプリはグリッド表示かドロワー表示を任意で選択できるようになっています(写真はグリッド表示)。
画面解像度は1920x1200(WUXGA)のIPS方式液晶ディスプレイ。IPSのため、左右視野角も広く、大人数で動画を見るシーンにも向いていますね。
動作はかなりサクサクです。ブラウジングもモタモタしませんし、高速で画像を表示する必要があるコミックビューアなどでもストレスがありません。
このあたりは流石世界スマホシェア3位のノウハウといったところ。
機能・設定
ロック画面は、デフォルトだと端末内にあるいろいろな壁紙が出る設定になっています。もちろん任意の画像に変更可能。
設定には「画面ロックスタイル」というロック画面をカスタマイズできるような項目があるのですが、今のところこの「マガジンロック画面」という1種類しか無いため、ロック画面を弄ることができません。
せめて時計の位置やデジタル/アナログの切り替えなどは変更したいので、ここは早急になんとかして欲しいところです。
指紋センサーによるロック解除は一瞬。触った瞬間にホーム画面が表示されます。また、指紋は5種類まで設定できます。
ただ、ロック解除に指紋センサーを使用する場合はパターンの併用ができず、PINもしくはパスワードのみとなっているのが不満です。なんでこういう仕様にしたのか…
画面下部からのスワイプでカメラ起動、画面上部からのスワイプで通知バーが下りてきます。
EMUIの仕様で、通知バーを下ろすとどの状態でも画面がブラックアウトします(通知がある場合は照度スライダの下に表示)。
ただ、個人的にこの仕様はあまり好きじゃないので、そのうち別のカスタムUIを入れるかもしれません。せめて半透過くらいにしてほしかったですね。
設定画面はやはりiOSライクですが、全体的にとても分かりやすく整理されています。
どの項目でも深い階層に行くことがないので、Android初心者でも安心して操作できると思います。
ナビゲーションキーは、画面内に仮想ボタンを表示するオンスクリーンキーと、指紋センサーを使用する画面外ナビゲーションボタンのどちらかを選択でき、後者の場合は指紋センサーのジェスチャーでナビゲーションキーと同様の機能を使うことが出来ます。
当初は新しいもの目当てで後者を使ってみて、仮想ナビゲーションバーがない分画面が広く使えるので便利!と思いましたが、操作に慣れが必要&スマホ操作からの違和感がすごいので、結局仮想ナビゲーションバーに戻っています。
バッテリー
今までのXperiaの電池がかなりヘタっていたせいもありますが、電池はとてもよく持ちます。
動画を見ている場合でも、1時間で7〜8%くらいしか減らないので、10時間くらいは余裕で行けそうですね。
フルセグ・ワンセグ
北海道の地方都市の場合ですので、都会で検証するともっと電波が良いのかもしれませんが、私の環境では屋内のフルセグ視聴はほぼ出来ませんでした。
なお、上の写真のように屋外であればしっかりと電波を掴んで、途切れること無く視聴できるようになります。
そもそも私はあまりテレビを見ることはないので、日常では使う機会もそんなにないのですが、アウトドアシーンでは本体の防水性能も相まって非常に役立ちそうです。
釣りやキャンプに行った時や、天体写真を撮りに行って暇な時などに使ってみようと思っています。
また、停電時や災害などのときにも役立ちそうですね。
ちなみに、テレビの録画機能はありません。また、テレビアプリ起動中はスクリーンショットの保存もできません(著作権保護のため)。
またワンセグであれば、室内でも問題なく視聴できました。ただフルセグを見てから比べてしまうと画質がとても荒いですね。
こうなってくるとフルセグを安定して視聴したい欲が出てきます。Amazonでは3.5mmイヤホンジャック用の良さそうなアンテナがいくつか売っているので、近々購入して見ようかと思っています。
カメラ
カメラはリアがオートフォーカス800万画素、インが固定フォーカス800万画素となっています。
公式サイトのスペックにはそれ以上の情報が無いので、恐らくあまり力を入れていない部分なんでしょう。私も今までタブレットのカメラ機能を使った記憶がないので、メーカー的にもそういうものなんだと割り切っています。
ただ、意外と機能は充実しており、モードも上のように充実していますし、OCR(光学的文字認識)の文書スキャンも搭載してあるので、そこそこ実用的な印象です。
カメラのメイン画面の状態から右にスワイプでモード変更、左にスワイプで設定画面に移動できます。解像度は最高で3264x2448、アスペクト比は1:1も選択可能です。
M3で撮影したサンプル①。パット見では割とキレイに見えますが、ダイナミックレンジがやや狭い(左上が白飛び)のと、フォーカスが合った場所以外のボケ方がちょっと汚いですね。
M3で撮影したサンプル②。高感度撮影が必要な暗所・黒いものの撮影は弱いです。オートで撮ると、自動でISOを上げて感度を確保しようとするのですが、すぐに破綻してノイジーな写真になってしまいます。撮影モードに夜間の光跡を記録できる「ライトペインティング」なんてのもありますが、恐らく実用には耐えないでしょう。
こうしてみると、最近のスマホに載っている裏面照射型CMOSの性能がいかに高いのか、改めて実感しますね。
防水性能
機種名のwpにもある通り、このタブレットのウリでもある防水(Water Proof)。
防水性能規格はIP67(耐塵性能+30分以内の水没に対する耐水性能)で、iPhone8/Xと同等の防水機能を持ちます。ちなみにGalaxy S8はIP68という最高レベルの完全防水(ずっと水没してもOK)なので、同じ感覚で使わないように注意ですね。
ただし、そこまで神経質になる必要もなく、私の場合は購入後毎日浴室に持ち込んで動画や電子書籍を読んでいますが、特に不具合が起こること無く使えています。
さすがに手を滑らせてお湯に水没させたらマズいですが、風呂フタの上に置いてシャワーの飛沫がかかるとか、濡れた手で操作するくらいなら全く問題ないでしょう(ただし公式には35度以上のお湯に対する防水性は検証していないのであくまで自己責任です!)。
防水性能については問題ないのですが、シャワーの水滴が画面にかかって誤タッチ扱いになってしまい、再生中の動画が止まるということが何度かあったので、タッチパネルを簡易ロックする機能や、そういう状況で使用する時にタッチパネルの反応を鈍くする機能があれば尚うれしいですね。
フリップケース(サードパーティ・AVIDET製)
持ち運び時の液晶面の保護と動画鑑賞時のスタンドとして、iPadのSmart Coverのような3つ折りフリップケースを購入しました。
Huaweiが純正でこういったものを出してくれるのが一番良いのですが、何故かあの会社はあまり自社製品の純正アクセサリーを作らないんですよね。
Amazonで探したところ、1,000円程度で購入できる本品があったので、これくらいの価格なら失敗してもいいかなという気持ちで買ってみたのですが、値段の割に使いやすく気に入っています。
作りは存外しっかりしており、タブレットを合わせて四隅をパチパチと押し込むだけでしっかりと保持されます。表面の素材はシボ加工のプラスチックでしょうか。遠目から見ると合皮っぽく見えますが、手触りは自動車のダッシュボードのようです。
内側は柔らかめの繊維系素材で、画面の汚れなどを拭き取れるようになっていますが、水濡れなどには弱そうですね。
カメラ、USB-C端子、スピーカー、イヤホンジャック部分、SDカードスロット部分はそれぞれ切り欠けがあり、ちゃんと専用設計になっているようです。
また、タブレットの取り外しも楽なので、普段はこのケースに入れて持ち運び、風呂に入る時は取り外して使っています。
ケースの外側と蓋の端にはマグネットが付いており、不意に開くこともありません。
また端末側もこういうタイプのケースに対応しているようで、蓋を閉めると画面がロック、開けると画面が点灯します。この機能は期待してなかったので、嬉しい誤算です。
フリップケースを△に折り曲げることで、タブレットスタンドとしても使用可能です。
ちなみに、上の写真の三角形の右下で接する辺同士にもマグネットが入っており、三角形に折りたたむとカバーをカコっと固定できるようになっています。
値段的に雑な商品がくることも懸念していたのですが、思ってた以上にしっかりしており、便利な商品でした。
フリップケース②(サードパーティ・IVSO製)
特に上のAVIDET製フリップケースに不満があったわけではないのですが、素材違いのものがAmazonに同じような価格(約1,000円)であったため、こちらも買ってみました。
表面仕上げの素材にシボ加工のプラスチックを使用していたAVIDET製とは異なり、こちらはさらさらした滑らかな手触りで、恐らくポリウレタン製です。まさしくiPad用のSmart Coverのような手触りで扱いやすく、個人的にはこちらのほうが好みですね。
内側の素材も表面と同様になっており、こちらは水にも強そうです。
中国製品って同じ製造業者のものをいろんな販売業者が適当にメーカー名を付けて売っているのだと思っていたのですが、2種類買ってみたところどうやらそうではないようで、AVIDET製とIVSO製では、各所の仕上げや端末を保持するプラスチックの構造が異なっていました。
AVIDETはスピーカー部分の穴が3個なのに対してIVSOは4個空いており、しっかりと端末のスピーカーホールと合うように設計されていました。
しかしプラスチック部分の仕上げはAVIDET製のほうが良く、高さが薄く、滑らかになっており切り欠けの位置も良く考えられていました(IVSO製はややゴツく、またケースを付けたままSDカードの取り出しができないなどの不満点があります)。
このプラスチック部分については、それぞれのスタンド状態の写真を見比べていただくとわかりやすいと思います。
私の個人的な感想としては、ケース表面の素材の良さだけでIVSO製を選ぶかなという感じですが、製品としての作り(特にプラ部分の製造技術と造形)はAVIDET製のほうが優れています。
ただ、普通に使用する分にはどちらも不自由なくフリップケースの機能を使えるようにはなっていますので、迷った場合は素材の好みで決めてしまってもよいかな、と思いました。
まとめ
個人的な満足度は85点。
スマートフォンはどんどん防水化していくのに、タブレットはなぜか防水が軽んじられているなか、ミドルレンジクラスタブレットに防水機能を持たせた本機は、とても現実的な選択肢かなと思います。
防水タブレットって、なかなか新製品が出ない割に、やっと出たと思ったら1つ時代遅れのスペックだったり(LGのQua TabやNECのLAVIE Tab S)、日本メーカーは10万近くするてんこ盛りモデルしか出さなかったり(富士通のarrows Tab QHやPanasonicのTOUGHPAD)でなんだかなーと思っていたところに、4万円以下で購入できるのは素晴らしいです。
不満な点があるとすれば、高級感に欠けるデザインと、EMUIのカスタマイズ性の低さでしょうか。Androidのカスタマイズ性の高さを、Huaweiが若干ですが意図的にスポイルしている印象を受けます。
また、懸念していた8インチタブレットから10インチタブレットに変わることによるポータビリティの悪化ですが、思ったほど気になっていません。
電子書籍は画面が大きくキレイになったため前よりも読みやすいですし、動画に至っては言わずもがなです。
仰向けに寝っ転がって操作するのが辛くなったくらいでしょうか。
欲を言えば、先に発売している素M3 Lite10 LTEモデルのように、SIMカードを挿してWi-Fi環境以外でも通信できるようになっていれば、更に10点くらいあげたかったですね。
まあ、スマートフォンのテザリング機能を使えば外でもバリバリ運用できるのでそこまで困っていませんが…
性能的に3Dを多用するゲームをバリバリ動かすのには向いていませんが、画質・音質ともに良く、テレビ・動画・書籍など様々なメディアを楽しめ、なにより水に濡れることを気にしなくても良いという、まるでユーティリティプレイヤーのようなタブレットの「HUAWEI MediaPad M3 Lite 10 wp」。
防水タブレットを探している方だけでなく、「全てにちょうどいい」タブレットを探している人にもオススメしたい、総合的な満足度の高いタブレットでした。