ロードバイクに乗っていると、どうしても走行中に空気を入れなければならない場面に遭遇することがあります。
例えば出先でのパンクだったり、飛行機輪行後に空気を抜いたタイヤにエアーを入れる時など…
これまでは手押し式のポンプを使うか、使い捨てのCO2ガスボンベを使うかという選択肢しかありませんでした。
しかしここ最近、電動のエアインフレーターが登場し、持ち運びができるように小型化も進んでいます。
そこで今回、Xiaomi(シャオミ、小米)の携帯式エアインフレーター「Mijia」を使ってみる機会があり、想像以上に素晴らしいものだったのでレビューしようと思います。
なお、当記事でレビューした商品はBanggood様よりご提供いただきました。
到着〜開封〜外観レビュー
注文後、中国から到着までは7日間かかりました。他の中国大手ECだと、ここ最近は到着まで早くても2週間以上かかっていたので、Banggoodのロジスティクスの速さには驚きましたね。他社と異なりストア出店方式ではないのも大きいのでしょうか。
また、国内に入ってからは佐川急便が取り扱いしていたのも、早く到着した要因かと思います。
外箱は家電製品のような出立で、とてもエアポンプが入ってるとは思えません。
内容物はエアインフレーター、micro-USBケーブル、仏式バルブアダプタ、ニードルアダプタ、ポーチ、説明書です。
説明書は中国語のみですが、日本人ならなんとなく書いてあることが読めると思います。
元々ホースの先端には米式バルブがついているので、自動車、二輪車やMTBなどにはそのまま使用できます。
ロードバイクなどの仏式バルブには付属のアダプタをねじ込むことで使用できるようになっています。
ホースは本体の上部に差し込んで収納します。ホースの差込が起動スイッチになっており、引き抜くと自動で起動、差し込むとスリープ状態になります。
アダプタは装着したままで収納部に差し込めますので、私は仏式バルブアダプタをつけたまま差し込んで使っています。
充電は底部にあるコネクタから。micro-USBなのがちょっと残念です。充電時はコネクタ上にあるLEDが点滅し、満充電で点灯になります。
このLEDは使用中のバッテリーインジケーターも兼ねており、十分にバッテリー残量がある場合は白色、50%以下でオレンジ、20%以下で赤色に変わります。
サイズ感はこんな感じ。ホース部分を除いた高さは350mlのアルミ缶と同じ程度でしょうか。素材は少しザラザラしたプラスチックでできており、上部にはデジタル表示領域、下にはiPodのようなホイール形状のボタン類がまとまっています。非常にシンプルですぐに使い方がわかるようなデザインで、高級感があります。
暗所でも使えるよう、LEDライトも装備されています。本体のiPodのようなボタンの左を押すと点灯します。おまけ程度の機能かと思いますが、光量も十分あり、夜間の緊急時などで役立ちそうです。
右のボタンはプリセットになっており、ロードバイク、二輪車、自動車、ボールの4種類が登録されており、単位もそれぞれの対象にあったものになっています。
プリセットの状態で上下ボタンを押すと目標の空気圧を変えることもできますし、プリセットを使わずに任意の空気圧を設定することも可能です。
使用レビュー(ロードバイク編)
ロードバイクは仏式バルブなので、アダプタをつけてねじ込むだけで基本的には普通の空気入れと使い方は変わりません。
使用時の騒音や充填速度などは、実際に動画を見た方が分かりやすいと思いますのでこちらをご覧ください。
音量はまあまあうるさいですが、そこまで気になるほどではないかな?といった印象です。真夜中の住宅街の中でもなければそこまで気にしなくていいでしょう。
充填速度は、ロードバイクのようにエアボリュームの小さいタイヤであれば、0からでも2分も掛からず終わります(動画ではテストなので28×700cのチューブレスタイヤに対し目標値を45psiにしていますが、実際は70psiくらい入れますがそれでも1分半くらいでしょうか)。
また、設定値に達すると自動で停止するため、空気を入れすぎて破裂することもありませんし、何より放置しておけば勝手に空気が入っているのがめちゃくちゃ楽です。
フロアポンプならまだしも、手押し式の携帯ポンプだととんでもなく時間がかかりますからね… 個人的には、もう人力に戻れそうにありません。
メインで使っている小さめのサドルバッグ(lizard skins supercache)にはギリギリ収まりました。ホースが出っ張っていますがある程度柔軟性があるのでチャックも閉まります。
遠出の時に使用する、大きめのサドルバッグ(TOPEAK エアロウェッジパッグ)には余裕で収まる感じです。
ちなみに形状的にはツール缶には入りません。もし次の製品が出るのならば、円形でツール缶の中やボトルホルダーにぴったり収まるサイズであればmローディからの需要もさらに増えそうですね。
重量は手押し式エアーポンプ(LEZYNE ROAD DRIVE)に対して300g増程度。
これが重いとみるかどうかはその人の軽量化の思想次第ですが、私は300g増でもこれだけ空気入れが楽であれば全然構わないと感じました。
使用レビュー(自動車編)
自動車のタイヤにも当然使用できます。
ちなみに空気圧計としても使用でき、バルブに差し込んだ時点で現在の空気圧を表示してくれます。
SUVの大きなタイヤ(225/65R17)ですので、さすがにちょっと時間がかかりました。2.4barから2.7barまでの0.3barの充填で約2分半かかりましたので、主な使用用途としてはパンク時ではなく空気圧調整がメインになるでしょう。
そもそも車のタイヤはパンクした時点で簡単には修理できませんが…
私はTPMSを使ってタイヤの空気圧管理をしていますが、ほぼ設定値通りの空気圧になっていました(右フロントに空気を入れた後。1bar=100kPa)。
説明書には精度は±2psiとされていますので、ほぼ正確な値と言えます。
ちなみにバッテリーの持ちですが、5分程度、タイヤ2本分稼働させた時点でインジケーターが50%以下を示すオレンジ色に変わりました。
タイヤ交換後の調整などであれば、一回の充電で4本全てに規定空気圧まで調整できるでしょう。
今までは冬タイヤ/夏タイヤの履き替え時は近くのガソリンスタンドにいって無料の空気入れを使ってタイヤ空気圧を調整していましたが、このエアポンプであれば他のタイヤを交換している間にもぶら下げて放っておくだけで自動で空気を入れることができるので、非常に便利だと思います。
まとめ
良い点
・フロアポンプより圧倒的に小さいサイズ
・ロードバイクへの充填速度
・手放しで何もせず自動で空気を入れられる楽さ
・質感の高いデザイン、使いやすさ
悪い点
・microUSBではなくUSB-Cだと尚良かった
・Bar/PSIの切替ボタンが欲しかった
総合的に見て、非常に満足感の高い製品です。サイズも小さいので車に積んでおいても邪魔になりませんし、ロードバイクでもサドルバッグなどを使用すれば持ち運びできます。
何より素晴らしかったのはエアー充填速度と目標値の設定・自動停止機能ですね。人力ポンプだと1psi単位での厳密な管理は難しいですし、何より疲れます。もう人力ポンプには戻れ無さそうです。
使用シーンとしては、自動車輪行の場合はフロアポンプでなくこちらを積んでいき出先で空気圧調整、可能であればロードバイクに搭載して走行。
ロードバイクに使わない時は車に常時載せておき車のタイヤの空気圧管理用、という使い方になるでしょうか。
またニードルアダプタもついていますので、アウトドア用品の空気充填、ボールなどの空気充填にも使えますから、人によってはもっと便利な使い方ができるかと思います。
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