【CX-5】スイッチ操作から解放!DENKUL オートブレーキホールドキットを取り付け

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現在販売中のCX-5には、停車時にブレーキペダルを踏み続けなくても再発進時まで自動でブレーキを保持してくれる、オートブレーキホールドという機能が、全車標準でついています。

AT車では停車時でも車が前に進んでしまうクリープ現象が発生するため、ブレーキを踏み続けるか、ギアをNもしくはPに入れる必要があります。そういった時にこのオートブレーキホールドは非常に役にたつ機能で、使用されている方も多いかと思います。

もちろんこれはAT車だけでなく、2019年モデルで追加された6速MT車にも装着されており、その便利さから私も愛用しており、非常に使用頻度の高い装備です。

MT車では構造上、クリープ現象は起こりえませんが、坂道発進時や、信号待ちなどの短時間の停車、渋滞時など様々な状況下で、オートブレーキホールドはかなり有用です。

しかしこのオートブレーキホールド、エンジンをかけるたびに毎回手動で電動パーキングブレーキの下にあるボタンを押す必要があります。アイドリングストップ中止ボタンと同じですね。

これはおそらく安全上の理由と考えられますが、これは逆にオートブレーキホールドに慣れ過ぎてしまい、機能がONになっていないのにONになっていると思い込んでしまいブレーキを離してしまう、ということが発生しうることになり、危険です。

MT車だと平地ではブレーキを離してもギアは入っていない限りは車は動きませんが、AT車の場合は車が動いてしまい非常に危険です。

というわけで、オートブレーキホールドスイッチの押し忘れを防ぎ、乗車毎の面倒なスイッチ操作を無くすために、シートベルトを装着すると自動でオートブレーキホールドを作動させることが出来るようになる「DENKUL オートブレーキホールドキット DK-HOLD」を、CX-5に取り付けました。

購入

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今回はメーカー(DENKUL/デンクル)の直販サイトから購入。

デンクルさんは自動車メーカー・車種別専用設計の電装パーツを作っており、KF系CX-5ではアイドリングストップキャンセラーなども販売しています。

オートブレーキホールドキットには別売りで機能のON/OFFを切り替えるためのロッカスイッチもオプションで売っていますが、購入しませんでした。

というのも、ロッカスイッチは車両の操作しやすい場所に設置することが前提のため、CX-5の内装に穴あけ加工が必要になるためです。

オートブレーキホールドはそこまで切り替えの頻度が高いパーツとは思えなかったため、別に簡易的な貼り付けスイッチを装着して対応することにしました。

スイッチ化と付属する配線作業のために「エーモン 3223 貼り付けプッシュスイッチ」と、「エーモン 2825 接続コネクター」を用意しました。

 

必要な工具

必須

ペンチ(電工ペンチ)

ドライバー

カッターナイフ

あると便利

内張り剥がし

配線ガイドワイヤー

取り付け作業

オートブレーキホールドスイッチへの配線

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まず、コンソール(マツダコネクトの操作部)にあるオートブレーキホールドスイッチへの配線(キットのカプラー割り込み)を行います。

そこまでのアクセスのためには、まずコンソール両サイドにあるホールカバーを外します。

かなり硬いですが、真上に持ち上げるのではなく、写真のように少し手前に引きながら斜め後ろに引っ張り上げるとバコッと外れます。

難しい場合は後端部分に薄い形状の内張剥がしを滑り込ませてテコの原理で持ち上げるようにすると後ろ側のツメが外れやすくなります。

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両側のコンソールホールカバーを外すと、マツダコネクト操作部があるパネルが外せるようになります。持ち上げるだけで大丈夫です。

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余談ではありますが、この時点でシフトノブがあるピアノブラック塗装のパネルも、持ち上げてツメを抜くことで取り外すことができます。

MT車であればシフトノブを外せばシフトレバーの基部にアクセスできますので、私が以前デミオでやったようにスプリングを通してシフトブーツの嵩上げを行う場合は、ここまでの手順で簡単にシフトノブの交換ができます。

ちなみにデミオと同様、CX-5にND系ロードスターのMTノブをつける場合でもシフトブーツの長さは足りませんので、見た目を気にする場合はスプリングなどによる嵩上げは必須です。

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マツコネ操作部の裏面からは2箇所からカプラーが出ていますが、パーキングブレーキ裏面のカプラー(写真で赤丸の部分)を外します。

外したらオートブレーキホールドキットのカプラーを割り込ませます。元々の車両側のカプラーはキットのメス側端子に差し込みます。

これでオートブレーキホールドスイッチへの配線は終了です。

 

シートベルト装着検知線への接続

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次に、運転席側シートベルトの装着検知をする部分へキットを接続します。

運転席下に大きなカプラーがありますのが非常に狭い部分なので、あらかじめシートを最後部に下げて座面を最高位置にしておくと、作業が楽になります。

運転席シート下の逆「つ」の字の先にある灰色の部分が今回接続する線があるカプラーですが、接続部分はこの裏面にあります。

カプラーは金属のステーで固定されているので、灰色の部分の下あたりにマイナスドライバーなどを突っ込んでロックを外します。

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ロックを外すとカプラーごとフリーになり、裏面までアクセスできるようになります。矢印で示されている青色の線がシートベルト装着検出線です。

カッターなどでこの線が収まっているチューブを、エレクトロタップが取り付けられる程度まで切断し取り除きます。中の線を傷つけないよう注意してください。

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コンソールにあるキットから、紫色の線を運転席足元まで通します。

コンソール横から出してそのまま運転席側に垂らしてもいいですが、配線が目立たないようにするためにはコンソールの内部を通してコンソールサイドパネルの下から取り出すのがいいでしょう。

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コンソールの中はかなり入り組んでい流ので、柔らかいコードを下まで通すのはかなり大変です。

そこで私は上のように、エーモンの配線ガイドを使って線を通しました。

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最終的には上の写真のように、シートレールの真横の位置から紫線を引き出し、シートレールの下をくぐらせています。

こうするとほとんど車内から配線は見えなくなりますのでオススメです。

この時、シートレールの上に配線を通さないよう注意してください。シートを動かした時に線が巻き込まれて断線する恐れがあります。必ずレールの下を通してください。

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引き出してきた紫線に付属のエレクトロタップを取り付けます。

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ここが一番の難所です。

エレクトロタップをシートベルト装着検出線に取り付けます。非常に狭い中の作業になります。

動作不良の原因になりますので、エレクトロタップはペンチなどを使ってしっかりと圧着しましょう。

これでシートベルト装着検出線への接続は終了です。

 

室内ヒューズボックスへの電源接続

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キットから出ている赤線は、車内ヒューズボックスへ接続します。こちらも紫線同様、適当にマット下などを通して接続することも可能ですが、極力配線を見せたくない場合はコンソール内部を通して助手席右側フットパネルから取り出し、フロア下などを通してヒューズボックスまでアクセスします(写真の黄色線)。

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付属の電源取り出し低背ヒューズを、アクセサリー電源(IG電源)のヒューズと交換します。指定では右の列の一番上(9番、F.OUTLET)ですが、埋まっている場合は14番などでも大丈夫です。

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オートブレーキホールドの機能ON/OFF切り替えスイッチの取り付けが必要ない方は、ここの工程は飛ばして呼んでください。

今回はスイッチを取り付けるため、付属のギボシ端子を切断して接続コネクターに付け替えました。引き込んできた赤線にも接続コネクターを取り付けてあります。

もちろん、スイッチ側の細線にギボシ端子(オス)を取り付けて接続してもOKです。

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付属の電源取り出しヒューズはギボシが2股になっているので、もう一つのギボシ端子(メス)は将来的に何か取り付ける時のために開けておきました。

おそらくこの先滅多に操作することはないスイッチですが、一応どっちがオンかオフかを見分けるために付属のシールを貼ってあります。

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エーモンのプッシュスイッチは穴あけ加工が不要で両面テープで貼り付けできるようになっているので、ヒューズボックスの裏面に貼り付けました。横に貼り付けるとパッセンジャーの足などがぶつかった時に誤作動する可能性があるのでなるべく衝撃を受けない場所に設置するのが良さそうです。

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動作確認をし(次の項で動画解説します)、オートブレーキホールドキットのコントローラ部分をコンソール内の隙間に押し込みます。写真の位置がちょうど綺麗にハマり、走行中の振動でもカタカタいわないのでオススメです。

最後に外したものを逆の順番で戻していけば終了です。

動作確認

現状復帰前に動作を確認しておきましょう。

DENKUL オートブレーキホールドを取り付けると、上の動画のような動作になります。

ドアを閉めた状態かつシートベルトを装着中は、自動的にオートホールドスイッチが押された状態になるため、走行中のスイッチ押し忘れなどがなくなります。

また、ホールド状態でパーキングブレーキをかけずにシートベルトを外しても、自動的にパーキングブレーキがかかり、ブレーキホールドが解除されるようになっています。

まとめ

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取り付け作業にはやや面倒な部分はありますが、基本的にはキット付属のものだけで済みますし、DENKULの商品は付属の説明書で作業手順が写真付きで解説されていますので、DIY初心者でも最後まで一人でできると思います。

MT車だとクリープしないので恩恵はなさそうに見えますが、信号待ちや踏切待ちで停車中などはブレーキを踏み続ける必要がなくなるので足が楽ですし、ブレーキランプは点灯するので夜間の後続車への注意喚起にも繋がります。

AT車だと、クリープや誤発進を防げるのでMT車よりもさらに恩恵は大きいでしょうね。

価格はやや高めですが、日常的にオートブレーキホールド機能を使っていて毎回毎回スイッチを押すのが面倒な方は、ぜひ取り付けてみてはいかがでしょうか。