正直に言うと、私は今まで、MAVIC(マヴィック)のホイールはあまり好きではありませんでした。
重量の公差も大きいし、日本国内だと価格もべらぼうに高いし、カラーリングも自分のバイクと合わない黄色いのばっかり…
しかし、2017年にMavicから発表されたチューブレスタイヤの統一規格(1年経っても全然統一出来ていませんが)、UST(Universal System Tubeless)は、今までのチューブレスの扱いづらさを可能な限り消し、その手軽さと乗り心地の高さから評判になっており、以前からチューブレス化に興味があった私も「ちょっと良いかも…」と思い始めていました。
そんな折、いつものように海外通販を眺めていたところ、スイスのBellati Sport(ベラチスポーツ)という小さな通販サイトで、Mavic USTを搭載したホイールが非常に安く売られているのを発見。
しかもたまたま年度末の残業代や手当などで手元に買えるだけのお金があったため、「そろそろホイールもグレードアップしたかったし」と自分を誤魔化して買ってしまいました。
USTとは何ぞや?
私は今までクリンチャー(WO)タイヤ一筋だったため、それまでのチューブレスタイヤに対する悪評…ビードが硬くハマりにくい外しにくい、シーラントでベタベタになる、対応ホイールが無い…などは全く知りませんでした。
なので、これまでのチューブレスタイヤと比べてここが良い!すごい!というレビューは出来ません。
従来のチューブレスタイヤの上記のような問題点の多くは、タイヤとホイールを作るメーカーが異なるという点にありました。
これは、日本のようなミリ単位でさえズレを許さない、歩留まり率の高い工業製品の精度と比べて、海外製品の多くは精度の公差(メーカーが定めた値からのズレ)が大きいという問題に起因しています。
というわけで、例えばイタリアのホイールメーカーが、チューブレス対応ホイールを作って、日本のIRCがチューブレスタイヤを作ったとしても、ぴったりの精度で作られたタイヤに対してホイールのほうの誤差が大きかったりするため、ホイールとの密着性を要求されるチューブレスタイヤでは上記のような問題(ビードが硬くハマらない)が起こったのだと考えられます。
そこでマヴィックは、ホイールとタイヤのサイズに厳格な規格を与え、どちらも自社で設計・製造*1し、今までのチューブレスにあった、ホイールとタイヤの精度差による相性問題を解決しました。
これが、USTが「ハメやすい・整備性が良い」という評判の良さにつながっています。
ただし良いことばかりではありません。USTは現在、Mavicの専売特許のようになっており、現状USTで使えるタイヤの選択肢が一つしかない、という問題があります。
そのため、USTを搭載するMavicのホイールには全て専用のチューブレスタイヤ:イクシオン・プロUSTがセットで装着されて販売されます。
ベラチスポーツは国内定価の半額!?
私がMavicを嫌いだった理由の一つに、国内販売価格の強気さがあります。
ロードバイク関連の海外製品は多かれ少なかれ内外価格差(という名の代理店の販売マージン)によって日本で買うと高くなるのですが、Mavicはそれが特に大きいのです。
しかもタチが悪いことに、Wiggleなどの海外通販大手ではMavic製品を日本に出荷出来ない(海外から買えない)ように規制が掛かっています。
例として、Wiggleで日本を宛先に設定した場合と、イタリアを宛先に設定した場合のリンクを貼っておきますが、日本ではMavicのロードホイールが一個も出てこないのに対し、イタリアでは全てのホイールが販売されているのが分かると思います。
商品が出ないということは海外での販売価格すら不明ですから、「商品は表示されるけど、これは日本に出荷できません」と書かれるよりもずっと悪質です。
しかし、この代理店問題は一概に否定できるものではありません。
代理店の存在は、購入した商品に何か問題が有ったときに自分では対応できない初級者にとっては、安心できるサポートの窓口になります。
また、内外価格差が大きいことを逆手に取って、海外から安価に輸入したパーツをオークションなどで国内販売価格より少し安く売って儲ける個人事業主とその買い手(当然このパーツは並行輸入品なので国内正規代理店からすればサポート対象外だが、知ったこっちゃないと日本の代理店に苦情を入れることもある)の存在に、代理店が悩まされているのも事実です。
こうした諸問題に対応するために、日本の代理店が製造メーカーと海外通販業者に「日本に送れないようにしないと、もうお前のところの商品買わないぞ」と圧力をかけているのですが、そんな力の及ばない、小さなスイスの通販サイトがあります。
それがBellati Sport(ベラチ・スポーツ)です。
オーナーのアンドレア・ベラチ氏は元ロードレーサーで、その頃の人脈で色々なメーカーのフレームやホイールを販売しているのだとか。
所在地はスイス南部のメンドリシオという、スイス南部の町です。上の地図を見てもらえば分かる通り、イタリア側に大きくはみ出た部分(ティチーノ州といいます。この地はもともとミラノ公国(14-16世紀)の領地でしたが、16世紀に戦争の結果スイスに編入されました。このへんの過程も日本人の私にとっては面白かったので興味のある方はぜひ調べてみてください)にあり、見ての通りイタリア・ミラノに非常に近く、国家としてはスイスでありながら公用語がイタリア語という、とても歴史的に興味深い場所です。
そしてイタリア第2の都市であるミラノには、ビアンキやデローザを始めとした数多くの自転車メーカーがあり、そういった地理的な理由からもベラチスポーツが数多くのフレームを取り扱えているのだと思います。
…と、非っ常に前置きが長くなってしまいましたが、そういうわけでベラチスポーツでは日本代理店の息もかからず、自由にフレームやホイールを格安で販売してくれています。
今回私は2017年モデルのMAVIC COSMIC PRO CARBON SL UST(マヴィック・コスミックプロカーボン・スーパーライト・UST)を購入しました。
こちらのホイール、国内販売定価は320,000円+税(18年モデル)という、絶対に手を出さない価格帯のホイールなのですが、なんとBellati Sportでは、その半額以下の約140,000円で販売しており、送料(10,000円強)を入れても15万円強と、とんでもなくお得だったのです。
元々はFulcrum(フルクラム)のRacing Zero Carbon(レーゼロカーボン)を買うつもりで、色々なサイトで毎日のように値段の移り変わりをチェックしていたのですが、それも全てぶっ飛んでしまい、気がついたら注文していました。
購入〜到着まで
記事を書いているのは8月ですが、実際に購入したのは4月の終わりで、到着したのは5月上旬でした。
Bellati Sportは通貨単位と発送先の設定こそ出来ますが、基本的には全て英語です。メールのやり取り(普通はほとんど必要ないですが)なども英語ですので、他の海外通販サイトと比べてやや敷居が高く感じるかもしれませんが、問い合わせに対するレスポンスはとても早く、安心できます。
送料は全てのアイテムに国ごとの基本送料(Base Shipping Cost)が定められており、その金額に追加することで優先配送などを設定できます。
ホイールの場合は基本送料が100CHF(スイスフラン)=約11,000円、今回私はそれに14CHFの運送保険・追跡番号付き優先配送(Priority Shipping)を追加しました。
為替の関係で2018年8月現在はもう少し高くなっていますが、その時の相場でホイール本体が約139,000円、オプションを含めた送料が約12,500円、トータルで151,720円(+到着時に消費税を払いました。後述)でした。
注文したのは金曜の27日、発送の連絡があったのは週明け30日でした。
運送会社はスイスポストというスイスの国営郵便事業会社で、日本に到着してからは日本郵便が配送を担当します。到着したのは、発送から10日後の5月10日でした。
関税は無税、消費税は本体価格の140,000円の6割、84,000円に対して約8%掛かり、6,600円でした。さらにこれらとは別に通関料として一律200円掛かったので、窓口での支払いは合計6,800円となりました。
結局、送料・税金を含めても総額約158,500円と、国内で購入するよりも圧倒的に安くコスカボUSTを購入することが出来たことになります。
開封・各部レビュー
荷姿はこんな感じではるばるスイスから到着。
一つのダンボールに1本ホイールが入っていて、それが2つ組み合わさった状態でガムテープで固定されています。
持った瞬間に分かる軽さ。40mmのセミディープリムなのにこの軽さはすごい。
MAVIC CARE(マヴィックの製品保証プログラム)はホイールに貼ってあるシールのシリアルナンバーを入力し公式サイトから登録するのですが、並行輸入品でも問題なく登録できました。
購入時の領収書のアップロードが必要ですが、ベラチさんからのINVOICE的な紙をスキャンして送信して受領されたので、一応何か有ったときでも安心です。
同時に(当たり前ですが)偽物ではない正規品だということも確認できましたね。
スポーク
平べったいきしめんスポークはフロントが18本のラジアル組み、リアが24本のイソパルス組み。素材はスチールです。エッジは非常に鋭利で、回転中のホイールに指を突っ込んだらスパッと切れて飛んでいきそうです。
また、スポークは単純に平べったいのではなく、若干中央が盛り上がったエアロ形状になっています。下位モデルのSLではない、普通のコスカボUSTはフラットなスポークが使われているようです(スポーク本数とリアの組み方も異なります)。
ブレーキ面
ブレーキ面は一見分かりづらいですが、よく見ると若干テカっています。
これはカーボンファイバーに直接レジン(樹脂)をレーザーで焼き付ける「iTgMAX」というMavicの特許技術の賜物で、ハードなブレーキングで熱を帯びても200℃まで耐えられるようになっているのだとか。
触った感じは、下の加工されていないザラザラした素のカーボンの部分に比べてツルツルしており、本当にこんなのでちゃんと止まれるのか不安になるのですが、実際に使ってみてその不安も吹き飛びました。
グラフィック
グラフィックは残念ながら印刷ではなくデカール(ステッカー)。Mavicから着せ替え用に色違いのものも販売されています。
今年発売された2018年モデルからは、今までずっと使われてきたCOSMICのステッカーがなくなり、中華カーボンみたいな見た目になっちゃいましたね。それでいていろいろ理由をつけて値上げ(17年モデルが280,000円+税、18年モデルが310,000円+税)もするんだから、よく分からないです。
タイヤ
タイヤはUST専用のMAVIC YKSION PRO UST(イクシオンプロUST)。到着時から装着されており、ちゃんとロゴの位置も揃ってました。
現状、タイヤを交換することになっても選択肢が無く、このタイヤをまた使うことになるのがちょっと残念です(決してイクシオンプロの性能が悪いとかではなく、選択の幅が無いことが)。コンチネンタルとかIRCも対応品を出してくれると良いのですが。
フリーハブ
フリーハブは従来のFTS-Lに代わり、インスタントドライブ360という新しいものが付いています。360の名の通り、40枚の歯を持つ2枚のラチェットがわずか9度で噛み合っており、漕ぎ出しを始めパワー伝達性能が大幅に向上しているとのこと。
下位のコスカボUSTでは従来のFTS-Lハブのようなので、両者の価格差はこのフリーハブとスポーク(とニップルの素材)の違いということになりますね。
ID360は整備性も良く、スプロケットを装着した状態のまま、工具なしにスポッと取り外すことが出来ます。ドライブトレイン周りの清掃や、ラチェットのグリスアップも楽で助かりますね。
リムテープ
リムテープも既に装着済み。こちらもチューブレス専用のものです。
これの貼り直しは当分先のこととはいえ、きれいに貼るのはかなり面倒くさそう。
重量
タイヤを取り外して、ホイール単体の重さを測りました。
フロントホイールが683.1g、リアホイールが864.5gで前後重量は1547.6gです。
リムテープの重さが前後で40g程度、リアはハブ内のグリス量が1.5g程度、あとはステッカーなどの重さを差し引いて実際には約1500g程度と考えたいです。ただそれでもやはり公称値(1490g)より若干重たいのは相変わらずですね…
→コメントにてご指摘いただきました。チューブレスバルブ重量(片側9g、計18g)を勘定に入れていませんでした。というわけで、ほぼ公称値通りです。
こうなってくると俄然、MAVICの技術力がすごく感じてきます… もちろん、USTのような高い精度を要求される製品の場合、当然といえば当然なのですが。
次にタイヤを装着した状態の重さを測りました。ただし、まだシーラントは入れていません。
フロントホイール+タイヤが941.6g、リアホイール+タイヤが1125.8gで、合計は2067.4gとなりました。
実際に使うときには前後にそれぞれ30mlずつシーラントを入れますので、約2127gとなります。
ちなみにこの写真を取るために、数回タイヤの脱着を行いましたが、評判通りとても楽でした。力を使うこともあまりなく、脱着にタイヤレバーすら使わなかったので、クリンチャーよりも楽かもしれません…
「ハンドポンプでビード上げ可」という噂も本当で、実際にハンドポンプ(レザイン・ゲージHP)で簡単にビードが上がりました。
最初はいまいちチューブレスの勝手がわからず少々時間が掛かりましたが、2,3回やってるうちにコツは体で覚えました。最初のうちはYoutubeなどに自転車店員が脱着する動画があるのでそれを見ながら作業すると良いかもしれません。
これなら出先でパンク(シーラントでもどうにもならないタイプの)しても、応急的に中にチューブなどを入れる作業は非常に簡単だと思います。
付属品・アクセサリー
付属品はこんな感じ。とりあえずホイール・ブレーキまわりに関しては、付いてきたものだけでなんとかなるくらいには充実しています。ちなみにハブの玉当たり調整には右下にある専用のレンチを使います。
ブレーキパッド
ブレーキパッドはカーボンリム専用のものが付いてきます。私の前のホイールはアルミリム用だったため、付け替えました(写真ではまだトーインしてません)。
製造は安心のスイスストップ製。ただ、黄色いものだと削れてリムがどんどん黄色くなっていくので、次はスイスストップの黒いタイプ(ブラックプリンス)に変える予定です。
シーラント
チューブレスタイヤに必要不可欠なタイヤシーラント剤も専用のものが付属しています。インジェクターシリンジ(注射器)も付いてくるので助かります。が、このシリンジ、ほぼ全面に黒いシールが貼ってあり、中の残量が分かる部分がとても狭くて見づらいです。なんでこんなことしたんだ。
付属のバルブコアツールでバルブコアを取り外し、シリンジと付属のチューブを使ってシーラントを適量(Mavicはホイール一本あたり30mlを推奨)入れます。
チューブを外すときはどんなに気をつけていてもタイヤの中で余った空気がシーラントと一緒に吹き出すので、ウエスなどで押さえながら作業するといいと思いました(1度床がシーラントまみれになった)。
ちなみにこちらは専用シーラントではなくとも汎用のチューブレスシーラントでも大丈夫なようです。最近、チェーンオイルで有名なフィニッシュラインが、ラテックスを使わないデュポン・ケブラーという強化繊維を配合した新しいシーラントを販売したようで、次はこれを使ってみようかな、と考えています。
シーラントを入れないで使うことも一応出来るようですが、私も買ったものの場合、フロント側の精度がちょっと悪いようで(もしかしたら私のタイヤ組みが悪いのかもしれませんが)、シーラントなしだと1時間で2barくらい空気が抜けるため、シーラントの注入は必須でした。
なお、シーラントを規定量入れてなじませた状態だと、1日経っても0.5barも減っていませんでした。
空気圧
タイヤ空気圧は、専用のスマートフォンアプリ「MyMavic」を使用することで、自分の体重やライディングスタイルに合った適正な空気圧を計算することが出来ます。
私の場合、スタイル:バーサタイル(スポーツもロングライド両方)、ウェザー:ミックス(晴天・雨天両方)、体重70kg、バイク重量8kgでフロント5.3bar、リア5.6barと算出されたので、これに従って空気をいれるようにしています。
あくまで目安ではありますが、はじめてのチューブレスで適正空気圧がわからなかったため、とても助かっています。
その後、ある程度慣れてきたら、この数値を基準に空気圧を上げたり下げたりして、自分にあった空気圧を探すのが良いのかな?と思います。
ラチェット音
ラチェット音(空転時にフリーハブから出る音)はこんな感じです。
一部ではセミの鳴き声などとも言われていますが、確かにそんな感じですね。ただ、音質はジーという低音で、耳につくような音ではないので、そこまで不快ではありませんでした。
実走インプレ
忙しく、ほとんど長距離を走ることは無かったのですが、先日イベントで100km(獲得標高1200m程度)走行する機会があったため、そこで感じたことを。
まず漕ぎ出しは、インスタントドライブ360のおかげなのか、前のアルミクリンチャーホイール(イーストンEA70SL)よりも軽く感じました。踏み込んですぐにラチェットに引っかかるため、クランクの位置を気にすること無く走り出せるのは快適です。
一番恩恵を感じたのは巡航性能の高さで、前のホイールと比べてかなり楽に速度を維持できるようになりました。転がり抵抗の少なさなのか、チューブレスってすごいと実感。
坂道に関して言えば、上りは特に変わりはないというか、半年くらい乗っていなかった分、体力が落ちてあまり比較になりませんでした。練習します…
ただ、下り坂はびっくりするくらい速度が上がります。全く漕がなくてもグイグイスピードが上がっていき、漕いでいるずっと前の自転車に追いついてしまうくらい。
エアロ効果とリムの高さによるジャイロ効果のおかげなのだと思いますが、下りの楽しさは半端ないです。
懸念していたブレーキ性能も素晴らしく、最初のうちこそアルミリムとのブレーキ感触の違いに戸惑いはありましたが、慣れれば全く不安は感じませんでした。
コース中盤の上り坂の途中でゲリラ豪雨に捕まり、土砂降りの中を走行し、そのまま標高差300mくらいの長い下り坂を下りましたが、ブレーキパッドが濡れた状態でも制動力はほとんど低下しなかったです。さすがに怖かったのでちょっとスピードは落としましたが。
ただ、ブレーキパッドがガッツリ削れて、リムが真黄色になったのはびっくりしましたが。雨の中も乗る予定があったり、天候の変わりやすいロングライドなどで使うのであれば、ブレーキパッドはイエローよりもブラックのほうが良さそうです。
最後に乗り心地。今までアルミクリンチャーで空気圧7barで乗っていた自分からすると、リア5.6barなんて、そんなフニャフニャで大丈夫なのか?と心配でしたが、実際に走ってみると重さはまったく感じず、むしろ路面からの突き上げや振動が大きく減衰し、長距離を走るのがとても快適になりました。
特に北海道は、郊外の道だとアスファルトが劣化し路側帯が荒れていることが多いのですが、前に比べてあまり気にせず走れるようになったのは、やはりチューブレスによる恩恵なのだろうなと思います。
そのお陰なのか、脚などに翌日の疲れも少なかった(このときまだサドルは全然合っていないものを使っていたので、ケツはその後2日間位ずっと痛かったですが)のも週末ローディーにとっては嬉しいポイントです。足痛くて仕事がしんどいとか本末転倒ですからね…
総評
総評としては、16万でこのホイールが買えるのであれば、絶対におすすめです。定価の32万だと、他にももっと色々な選択肢があるので評価はまた変わってきますが。
特に向いているシチュエーションとしてはセンチュリーライドなどの長距離ライドや、超長距離を走るブルベ、一日50〜100kmをカツカツせず、景色を楽しみながらのんびり走るような観光ポタリングのような場合だと思います。
巡航性能の高さ、疲労感の少なさ、そしてなによりも乗り心地の良さが、距離が長くなればなるほど効いてきます。特に私のような、ほとんど週末にしか乗らないチャリダーにはピッタリかと。
イクシオンプロの耐パンク性や、万が一のシーラントで防げないようなパンクの場合の整備性については、まだ一度もパンクしていないので分かりかねますが、とりあえずサドルバッグに予備チューブを一本入れておけばどうとでもなるかな?といった感じです。もしパンクしたらまた記事を書こうと思います(できればしないことを祈りたいですが)。
試乗もせずにチューブレスとカーボンという2点だけで飛びついてしまったこのコスミックプロカーボンSL USTですが、非常に良い買い物をしたと思っています。
そんで何よりもフレームとマッチしてかっこいい…
日本語サイトのない海外通販は多少ハードルが高いですが、ぜひ1度試して貰いたいホイールでした。
*1:ただし、タイヤ・イクシオンプロUSTの製造元はHutchinsonとされています