私が愛するVAPEリキッド・トップ5(6)

VAPEリキッドトップ

VAPEリキッドは今や星の数ほど種類があり、その中で自分に合うものを見つけた時の喜びは至上のものです。

ネット上には、VAPEリキッドの味を伝えるレビューブログがいくつも存在していますが、「味」「香り」(VAPEでは香料がそれを決めるので味≒香りなのですが)という曖昧なものを文章で伝えるのはとても難しく、有名ブロガーが推している人気リキッドも、いざ買って自分で試してみると微妙だった…期待したほどでは…という経験を持つ人も少なくないと思います。

これは私個人の見解ですが、食べ物の好みが100人いれば全員異なるように、リキッドの好みも人それぞれ全く異なります。

自分に合ったものを探すために一番良いのは、リキッドの品揃えが多く、また試飲の出来るVAPE専門店に行って、手当たり次第に試飲することなのですが、特に海外のリキッドは専門店でもカバー出来ないくらい種類が多いですから、やはり最終的には自分の判断ということになります。ネット通販だと、一度開封したらまずくても返品なんて当然出来ませんからね。

ですので、ネット上のリキッドのレビューは完全に鵜呑みにせず、自分の嗜好と照らし合わせながら、ビビッと来たものを吟味するのが良いのかなと思います。

私のこのリキッドランキングも、あくまで個人的な好みの上のものと考えていただき、「あーこういうリキッドもあるんだなー」「ちょっとこれも試してみようかなー」程度に読んでいただければ幸いです。

筆者スペック・味の好み

メインMOD+アトマイザー

メインMOD:asMODus Minikin 2

アトマイザー:YellowKiss Pico RTA V2

セッティング:カンタルまたはNi80を1Ω前後、15W程度

吸い方:重めのMTL(口吸い)派

 

現在メインのセッティングとは別に、3つほど使っているサブのアトマイザー+MODがありますが、どれも1Ω前後で高抵抗のフレーバーチェイサー*1寄りになっています。

VAPEを始めた頃は0.3Ωで爆煙!とかやってましたが、今はもう完全に味だけを追い求めている感じですね。

味の好みは、自分でも驚くほど変遷が酷いので、まだ完全に納得はしていないのですが、ここ数ヶ月はフルーツ系リキッドに落ち着いています。

逆に吸わなくなってきたのが、VAPEでは定番ともいえるバニラカスタード(バニカス)系でしょうか。VAPEを初め、RBAを弄り始めたころはRipeVapesのVCTが大好きだったのですが、今ではほとんど吸わなくなってしまいました。

私のリキッドTOP5

第5位 Teardrip Juice(ティアドリップ・ジュース) Pearamel(ペアラメル)

その名の通り、Pear(ペア:洋梨)+Caramel(キャラメル)のデザート系フレーバー。

ボトルを開けた時の香りが洋梨というよりケミカルっぽい感じだったので、ちょっと心配だったのですが、吸ってみるとケミ臭は全くなく、非常に上品なフレーバーでした。

このペアラメルは洋梨とキャラメルの風味のバランスが良く、まず口に含んだ瞬間のトップノートに洋梨、吐き出す時に後からじんわりとキャラメルの甘みが口の中に広がるという、まさしく贅沢なデザートフレーバーといった感じで、吸っている時の幸福感があります。夜にゆっくりと紅茶でも飲みながら吸うと最高ですね。

また、ボトルが白く塗装されたガラススポイト瓶なのもオシャレでいい感じ。

同率5位 Witchers Brew(ウィッチャーズ・ブリュー) Level 1 Elixir(レベルワン・エリクサー)

記事を推敲しているうち、どうしても5本に絞れなくなったので急遽追加しました(笑)

Witchers BrewはBlackbird(ブラックバード、「黒鳥」)で非常に有名になったメーカーですが、私はどうもアレが合わないようで、ただあれだけ人気リキッドをつくるメーカーでフルーツ系なら美味いんじゃないか!?と買ってみたのがこちらのレベル1エリクサー。

キーフレーバーはピーチ。吸ってみても間違いなくピーチは感じるのですが、その後ろで酒やらクリームやらその他諸々良くわからないものが居るのがわかるという、とても複雑な味。

ちょっとでも香料の配合を間違えたらめちゃくちゃまずくなりそうなんだけど、なぜかそうなっていないという、高いレベルで完成されたリキッドです。

ただ連続して吸っていると段々自分でも分からなくなってきて、美味いのかマズいのかすら判断しかねるという点で5位にしました。

しばらく吸っていなかった時の、最初の一口、二口は飛び上がりそうなほど美味しいんですよ。ただタンクの半分くらいから「あれ、こんな味だったっけ」となってくる。

ガンク*2がかなり付きやすいせいもあるのでしょうが、チェーン向きではないんですよね。

ただ、美味しいのは100%間違いないです。

第4位 Elysian E-Lixirs(エリシアン・エリクサーズ) Artemis(アルテミス)

アルテミス…ギリシア神話に登場する、狩猟を司る女神の名を冠したリキッドです。

キーフレーバーとしてライチ、イチゴ、洋梨、クリームが上げられていますが、個人的にはどれもハッキリとは感じられず、もうアルテミス味としか言いようのない感じに仕上がっています。主張の強さの順でいえば洋梨>イチゴ>>>ライチなのですが、比率にすると洋梨50%、イチゴ40%、ライチ10%のような具合になっており、特に洋梨とイチゴの主張はコイルのセッティング次第で入れ替わります。高抵抗ビルド(1Ω程度)では洋梨メイン、低抵抗ビルド(0.5Ω程度)ではイチゴメインで、どちらもそれを覆うようにクリーム感がある感じですかね。

フルーツをごっちゃ煮にしたリキッドとしては、NICOTICKET(ニコチケット)のBetelgeuse(ベテルギウス)が有名ですね。私も一度買ったことはあるのですが、あれはちょっと色々混ざりすぎててゲ◯みたいに感じてしまい、15mlの瓶ですら全部吸いきれていないのですが(笑)、こちらはフルーツの調合が絶妙で、唯一無二の味になっています。

第3位 BASIC VAPER(ベーシック・ベイバー) Lemon Sanguria(レモン・サングリア)

VAPEでは珍しく、レモンの酸味をハッキリと感じられるリキッド。

レモン"サングリア"とありますが、実際にはワインで作るサングリアのような風味はなく、レモンの主張が非常に強いリキッドで、レビューサイトでは「レモンコーラ」のようだと言われています。

個人的にはレモンコーラというよりかは名糖の粉末レモネードのような印象が強いですが、甘みと酸味のバランスが良くとにかく飽きが来ないため、永遠にチェーンし続けられるリキッドです。

清涼剤(メンソール)入りかつ柑橘系のため、アトマイザーへの攻撃性が高いのが難点でしょうか。このリキッドを使用する場合は、PMMA樹脂などを使用するタンクを避け、ウルテム系やガラスタンクにしたほうが良いでしょう。また、このリキッドを使ったあとはコットン交換はもちろんですが、タンクも洗わないとレモンの酸味がいつまでも残るのもちょっと面倒。というか手入れのことを考えるとタンクよりもドリップ向きですね。

ただ、その面倒を差し引いてもとても美味しく、また数あるリキッドのなかでも特に万人受けするタイプだと思います。

第2位 BaksLiquidLab.(バクスリキッドラボ) Lychee Bak(リシェ・バック)

今回唯一の日本国産リキッド、かつ個人製作リキッドです。

BaksLiquidLab.は日本在住のおしんさん(@oshinbaks)が調合・製作したリキッドを販売するメーカーで、当初はネット上の直接購入のみでしたが、現在はVAPE専門店への卸しも増え、かなり手軽に購入できるようになりました。なお、おしんさんのTwitterアカウントは時折狂気が垣間見えますが、リキッドは個性的かつ複雑で美味しいものが多いです。

Baksは現在まで5種類のリキッドを発売し、私は全て購入していますがその中でも最もお気に入りなのがこのLychee Bak(りしぇば)。

バリキラボのリキッドは名前が長い物が多いので、だいたいひらがな四文字で隠語のようにやりとりされます。りしぇば、しらふし(shirafu shirazu)、ぺぱかか(Gotland Pepparkakor)、ふぃーか(Guld Kvällsfika)といった具合。

Lycheeの名前の通り、一番主張するキーフレーバーはライチなのですが、そこは流石バリキラボといったところで、僅かなメンソールの鼻を抜ける清涼感に加えて、ヨーグルトのようなライチとは別の酸味と香り、さらに洋酒・葉巻などの複雑な味が後に残ります。それでも後味が悪くならないのがスゴイ。メンソールリキッドがあまり好きでない私が延々とチェーンし続けるというくらいスゴイ。

また、フルーツ系が好きなのもありますが、りしぇばは味のバランスが完璧で、一体どういう調合をしたらこんな味が出せるんだろうと初めて吸った時は驚きました。

癖が強く人を選ぶリキッドが多いバリキラボですが、その中でも一番吸いやすくフレンドリーな味わいかな、と思います。

第1位 Seduce Juice(セデュース・ジュース) Snake Oil(スネーク・オイル)

2013年に、その年の最高リキッドであるBest of 2013を獲得し、中毒者を多数出したといわれるこちらのリキッドが現在の私の中でのベストリキッドです。

味自体はそこまで複雑ではなく、洋梨+クリーム+ココナッツといったところなのですが、こちらのリキッドはスティープ*3の前後で味が大きく変化するのが最大の特徴です。

私はスティープ前の封切り直後の青臭い未熟な果物の感じも嫌いではないのですが、それが嫌な人は買って開封して手を付けずに1ヶ月経ってから初めて吸う、なんて人もいるほど。

私自身、これを吸うまでスティープに対して懐疑的なところがあったのですが、このリキッドの味の変化を一度体験してしまうとスティープの効果を認めざるを得ません。それくらい開封直後と1,2ヶ月経過後で印象が大きく異なります。

スティープ後のSnake Oilは角が取れて青臭さとケミ臭が消え、まさしく絶品の一言で、あっという間に120mlの瓶が無くなってしまいます。

ウイスキーのように、じっくりと時間を掛けて育てていくという楽しみも含めて、現在まで最も消費量が多く、愛飲しているリキッドです。

スティープする時間も含めて、1本は必ず手元に置いておきたいリキッドですね。

最後に

こうして改めて自分の常喫リキッドを並べてみると、洋梨味の多さに驚きました。

Snake Oilのように古くから愛され続けているものもあれば、Lychee Bakのように歴史が浅くともその実力から大人気リキッドメーカーとなったものもあり、リキッドの種類は様々です。

こうしている間にも次々と新しい味のリキッドは登場し続けていますし、メーカーの閉業などで消えてしまったリキッドも数多くあります。

そんな中から、自分のお気に入りのリキッドを探しあてるというのも、VAPEの楽しみ方のひとつかもしれませんね。

*1:味・香りを追求する人。対義語としてクラウドチェイサーがあり、こちらは爆煙を追い求める人

*2:コイルに付着する汚れ。主にリキッド内の香料が焦げたもの

*3:リキッドを外気に触れさせるなどして熟成させること。