DMM.make 3DプリントでDJデミオ専用設計ドリンクホルダーアダプタをオーダーしてみた

DMM.make 3Dプリントでオーダー

久しぶりのデミオのカスタマイズ記事になります。

とはいっても今回は大掛かりな作業が必要なものではなく、車内に専用設計のアダプターを使ってドリンクホルダーを設置する、というものです。

DJデミオには運転席・助手席のドアポケットにそれぞれ1箇所、センターコンソール部分に2箇所の計4箇所にドリンク用ポケットが存在します。

が、実際にはドアポケットのドリンクホルダーは使いにくく、センターコンソールのドリンクホルダーもやや後ろにあるうえ、私の車の場合はマニュアル車なのでシフト操作の邪魔になります。

なので、カー用品店で販売されているドリンクホルダーを取り付けている方が大半なのではないかと思いますが、それはそれでエアコンルーバーの形状の問題で固定が不安定になったり、運転席側ルーバーはウインカー操作に干渉するなど、色々と難点があります。

そこで今回、DMM.makeにある「クリエイターズマーケット」という、個人が制作した3Dモデルを3Dプリンターで造形してくれるサービスを使用し、DJデミオ専用設計のドリンクホルダーアダプタを購入し取り付けてみました。

DMM.makeとは

そもそもDMM.make(ディーエムエム・ドットメイク)とはなんぞや?という人のために、ちょっとした解説をば。

簡単にいえば、色々なモノづくりを支援するためのプラットフォーム・サイトです。

また、オンラインだけではなく、東京・秋葉原には実際に巨大な制作スペースを所有し、ユーザーは利用料を支払うことで、個人では購入できないような高額な機械・テスター等を使用したりすることも可能です。

オンラインでは主に3Dプリンタの出力代行などを請け負っており、個人で制作した3Dデータを送信して3Dモデルを作製してくれます。また、その3Dデータを「クリエイターズマーケット」に登録して、販売を委託することも可能です。

他にはデザインTシャツやオリジナルグッズなどの作成も行っており、まさしく多種多様な面から個人レベル〜企業レベルまで幅広くモノづくりをサポートしてくれています。

 

もともと使っていたもの

DJデミオはエアコンルーバーの形状が特殊で、運転席左右・助手席左の3箇所に形のルーバー、車両中央に一般的な横型のフィンのものが付いています。

私の車両の場合、既に運転席左のルーバーは以前にブースト計を取り付けたときに取り外してあり、運転席右はウインカーと干渉、助手席は乗り降りする人から不評なので最終的に中央の横型フィンにしか取り付けられませんでした。

そこに取り付けるものも、かなり吟味した上で「カーメイト ダンパー内蔵ドリンクホルダー」を取り付けました。

カーメイト DZ435

こちらの商品、折りたたみ型のドリンクホルダーなのですが、駆動部分にオイルダンパーが入っているため、開く時にガシャンと勢い良く開かずに、ゆっくりとなめらか~に降りてきます。とても上品で、また価格なりの高級感もありおすすめです。

カーメイト DZ435 使用時

また、エアコンルーバーに取り付けるためのクリップが、従来のタイプよりも大幅に改善されており、クリップ自体に締め付ける位置を調整する機構が付いているため、ガタつきを防ぐことが出来るようになっています。

ただ、DJデミオのエアコンルーバーだとどうしてもガタガタしてしまうので、結局対応策として3Dプリントによるアダプタを購入することに。

発注・購入

3Dプリンタの造形発注というとなんだか難しいイメージがありますが、実際は普通の通販サイトと比べてさして変わりありません。

欲しい3Dモデルを選んで、素材・カラーなどを選択し、料金を支払うだけで完了。受注してから造形をするシステムなので、到着までは時間がかかりますが、注文自体の敷居は低いです。

なお、今回購入したDJデミオ用の3Dデータは、plus partsさんというクリエーターの方が製作・販売をしています。今回私が買ったドリンクホルダーアダプタの他にも、ボトルホルダーの付いたフロントコンソールトレイなど、3Dプリンタならではのユニークなインテリアアクセサリーを販売していますので、興味があればぜひ覗いてみて下さい。

DMM.make 商品画面

まずドリンクホルダーアダプタのページにアクセスします。

シングルタイプ-2とありますが、この他にもシングルの2個セットや、2連になっているツインタイプなどいくつか種類があります。もう一つのシングルタイプは、ドリンクホルダーを取り付けない場合のキャップが付属します。

次に、画面左中央のプルダウンメニューをクリックします。

素材選択画面

すると、上のようなポップアップウィンドウが表示されますので、お好みの素材色を選択して下さい。

ちなみに、下の方に「ナイロン (色名) (磨き)」という選択肢がありますが、こちらは注文した場合DMM.make側でキャンセルされてしまうので注意して下さい。

私も一度こちらを選んで発注しキャンセルされたのですが、磨き仕上をするとある部分について強度が確保できないため、とのことでした。

ただ現在は製作者さんが磨き仕上げに対応できるようにデータを更新しているような記述も見受けられましたので、自己責任で購入してみても良いかもしれません。

DMM.make発注画面

バスケット(カート)には「エクスプレスサービスを利用する」というチェックボックスがあり、こちらを選択するとサービス料として価格の1/2が上乗せされますが普通よりも優先的に造形・発送をしてくれます。

今回のドリンクホルダーアダプタに使われている素材:ナイロンの場合、通常で7〜9日掛かるところを、3〜6日に短縮できますが…あまり価格と見合ったサービスとは言い難いですよね。尚、エクスプレスサービスの有無にかかわらず送料は日本全国無料です。

DMMのアカウントがある場合はログイン、無い場合は会員登録が必須となります。

私は某艦隊ゲームをプレイするのにDMMアカウントを作っていたので、そちらを使用しました。

あとは普通のショッピングサイトと同様、決済を行います。

その後翌日くらいには製作開始のメールが届きますが、実際に完成して発送されるのはそれから7日前後掛かりますので、ゆっくり待ちましょう。

 

到着・開封・組み立て

DMM.make荷姿

到着した3Dプリント。結局、私の場合で注文から到着までは10日を要しました。

箱と内容物のアンバランスっぷりがAmazonを彷彿とさせます。

ドリンクホルダーアダプタ

よくよく考えればこんな小さなパーツに3,500円とはなかなか酔狂なのですが、それはコラテラル・ダメージというもので車内快適性のための致し方ない犠牲です。

ドリンクホルダーアダプタ開封

開けるとこのようになっており、中央上部に見える細い糸のような部分(ライナー)はカットして切り離し、ドリンクホルダーと本製品を繋ぐためのビスとして使用します。

ドリンクホルダーアダプタ裏面

裏面はこのようになっています。3Dプリンタの商品を触るのは初めてだったのですが、強度も十分ありちょっとやそっとじゃ壊れなさそうなしっかりとした作りです。

ドリンクホルダーアダプタ組み立て

ビスを取り外しました。ビス側に切り取ったライナーのバリが残っていますが、あっても干渉しないため処理せずそのままにしています。

 

取り付け

DJデミオドリンクホルダーアダプタ取り付け

DJデミオのセンターコンソールに、まずはアダプタだけ取り付けた写真。

レザー部分のカーブにピッタリフィットし、左右どの位置でも使用できます。ちなみに写真の位置だと夏場はエアコンの冷風によりドリンクの冷たさも保てます。

なによりエアコンルーバーに直接クリップを付ける方法と違い、ルーバーの動作を妨げない上に安定性が段違いなのが素晴らしいですね。

ドリンクホルダーと合体

付属のビスを使ってドリンクホルダー(カーメイト DZ435)を取り付けてみました。

ちょっとコツがいりますが(真ん中からビスを通して、左右にぐいっと押し込みます)、かなりガッチリと固定できます。

ドリンクホルダーアダプタ取り付け後

ドリンクホルダーアダプタ取り付け後2

ドリンクホルダーアダプタとドリンクホルダーを組み合わせ、DJデミオに取り付けてみました。

今までの取り付け方法ではドリンクを引き抜く時にホルダーごと上に引っ張られてしまったり、ガタガタして心許なかったのですが、ドリンクホルダーアダプタによりガッチリとセンターコンソール部分に固定することが出来ました。

また、エアコンルーバーも自由に動かせるようになりました。

灰皿を置いた状態

灰皿などもこのように安定して置くことが出来ます。

ビスの代替

また、3Dプリントされたビスに不安を覚える場合はホームシアターなどで上の写真のようなプラスチック製のナット付き小ねじを購入して下さい(なければ金属ネジでも大丈夫とは思いますが、締め付け時のナイロンへの食い込みが気になったので)。

色々試しましたが、ねじ径はM4、ネジ長さは10〜12mm程度、ネジ頭の形状は皿よりもナベのほうが良さそうです。

最後に

インテリアの車種別専用設計品というのは、トヨタのよく売れている車種(プリウス、アクアなど)では大手メーカーも販売していますが、マツダなどのややマイナーメーカーになると、どうしても汎用品しか選択肢がありませんでした。

営利企業がこういった企画商品を手がける場合、その車種の販売台数による採算性から、大量生産のためのそれぞれの金型のコストまで考えなければならないので、そういった専用設計品が人気の車種にある程度限られてしまうというのは、至極当然のことでしょう。

しかしそれが今では、こうして個人が制作した車種別設計品を1個から、それも製造に関する一切の手間なく入手できるようになったとは、本当に素晴らしい時代になったものだなあと感心してしまいます。

今回購入したドリンクホルダーアダプタもDJデミオ専用設計(CX-3にも使えますが)ということで、もしDMM.makeのようなサービスがなければ、一生手に入ることはなかったでしょう。流石に自分で3D設計をして3Dプリンタを買って…なんてこと、出来ませんからね。

そう考えると最初は高いと感じた3,500円という値付けも、そういった様々な手間を考えればむしろ破格とも思えてきます。

事実、商品自体はとてもアイデアに富んでおり便利なものなので、助手席用に追加でもう1個購入しようか考えているところです…

DJ系デミオのドリンクホルダーに悩まされていた方、ぜひ試してみて下さい。おすすめです。