1期シリーズ「ARIA The ANIMATION」の放送から10年、最後の3期シリーズ「ARIA The ORIGINATION」放送からはや7年。
待ち望んでいたシリーズのBlu-ray BOX化もさることながら、それ以上に驚いたのが、
完全新作アニメ「ARIA The AVVENIRE」の製作決定。
劇場先行公開、60分のショートムービー内で20分×3話の構成ってことで、もうこれは見るしか無いよね、ってことで、映画館へ行ってきました。
アニメ映画につきものの週替り入場者特典ですが、公開2週目だったので、原画色紙は藍華とあずさとヒメ社長の「姫屋」トリオでした。
特に割引サービスの無い日の鑑賞でしたが、時間が短いだけあって料金が特別価格の1,300円。土曜昼過ぎの上映で、140席のうち3、4割程度埋まっていました。
さて、アニメの構成としては、地上波でアニメ化されなかった原作ストック2本、天野こずえ先生描き下ろしの新作1本とのこと。
新キャラ(アイの同期、灯里たちの後輩)がどういう風に絡んでくるのかなーと楽しみ半分、不安半分でしたが、割りと自然に受け入れられました。というか行動が半人前のころの灯里たちまんまなんですよね。空気感がほとんど同じなので、違和感もないし、とてもARIAっぽいなーとしみじみ。
また、各話ごとにオープニング曲とタイトルロゴが流れるのですが、それが1,2,3期のOP曲をそれぞれ使ってくるという心憎い演出。
特に一番最初、牧野由依さんの「ウンディーネ」が流れた瞬間、完全に不意打ちを食らって泣きそうになりました。2話、3話でも「ユーフォリア」「スピラーレ」がそれぞれ流れたのですが「ウンディーネ」が歴代の中でも一番好きな曲なので。
劇伴も、Choro Club feat. Senooが続投です。これはもう個人的に、ARIAのアニメに絶対無くてはならない要素の一つなので、本当に嬉しかった。いつもの調子で曲が流れた瞬間の安心感が半端無かったです。
1話はアリシアに晃がプレゼントを渡す回。コミックスではかなり後ろのほうだったはず。2話は灯里がケット・シーと最後に再会する回。コミックスでかなり印象に残ったエピソードだったので、それを新作アニメで見られるとは思えませんでした。3話は完全新作のエピソードです。
アイたちシングル後輩3人組は、1話から登場しますが、基本的に2話から話の主軸に絡んできます。1話も2話も、原作EPは回想シーンという形で描かれるので、時間軸が若干わかりにくいかな?
ただ、映画3本中の時間軸は、一貫してアイたちが主軸、という書き方をされていました。ですので流れとしては
コミックス最終話でアイが到着、ARIAカンパニー入社
↓
アイ、シングル昇格(ドラマCD)
↓(ここから劇場版1話)
アイ、灯里に練習を見てもらっている時にあずさ、アーニャとすれ違う
↓
灯里の回想シーン(晃がプレゼントを渡す回)
↓(ここから2話)
アイ、ケット・シーを追いかけて他の二人と会い友達になる
↓
灯里の回想シーン(ケット・シーとの再会)
↓
劇場版3話
という形式をとっています。劇場版では最後まで後輩3人組のプリマ昇格はありませんでしたが... 原作既読者・アニメ3期まで見た方にとって感涙必至の演出を挟んできますのでご注意を(笑)
また今回、CVのキャスト一覧にアテナ・グローリィ役で故・川上とも子さんがクレジットされています(特別クレジットとのことです)。
主要キャストの一人で、新作を作るにあたって、代役をたてるのも已む無しという状況ではあったと思いますが、そうしなかったアニメシリーズの製作スタッフ・天野先生の英断や配慮に、いちARIAファンとして感謝します。
この件で「メタルギアソリッド」シリーズでグレイ・フォックス役を演じていた故・塩沢兼人さんに纏わるメタルギアソリッド2でのエピソードを思い出しましたね。
あっという間に60分がすぎ、エンドロールが終わったあとも若干放心状態で座っていましたが、不思議とあー、終わっちゃったか、という気持ちにはならなかった。10年経っても、ARIAはARIAでした。テレビで見ても、劇場で見ても変わらないと思います。
また、続きをつくろうと思えば、まだまだ描けること、表現できることはたくさんある作品だと思います。
後輩3人組のプリマ昇格も見てみたくないかといえば嘘になりますが、ARIAはこれでいいんだと思います。
惜しむらくは物販でパンフレットを買い忘れたこと。復刻版のコースターは買ってきたに...
また、今回の3作品は、それぞれ今後発売されるBlu-ray BOXに1話ずつ収録されるとのことですので劇場版単体での発売はないのかな、と考えています。
ただBlu-ray BOXを3つ揃えると税込10万近くかかるというのが悩みどころです。まぁ、半年かけて発売されるようなのでうまくやりくりして購入したいと思います。