今までyahoo!オークションで、100回以上出品し取引を行ってきたが、所謂詐欺の類の話があったことは一度もなく、
"次点落札詐欺"も、"海外入金詐欺"もごくわずかなものなのであろうと考えていたが、
ようやく(というのは少しおかしいが)現在出品中のものに"ナイジェリア詐欺"の持ちかけがあった。
以下のような質問である。
文に起こすと、
Dear Seller, Mrs ○○(個人名) From United State.
Highly interested in purchasing your item placed on this Site for my kids in Nigeria as a birthday gift.
I will like to know the current condition of the item and also i will like you to know if you have more than 1 item, kindly let me know the total cost of the item + shipping through EMS/DHL. Payment will be made through (BANK TO BANK TRANSFER).
So you can send your BANK details so i can made the payment. I want you to reply me to my personal E-mail for further conversation via xxxxx@gmail.com Thanks.Good Day
(簡約)
親愛なる売り主様
アメリカ合衆国より、○○夫人 ※詐欺なので特に名前を伏せる必要は無いのだが、念為。
ナイジェリアの私の子供の誕生日プレゼントとして、このサイトにあるあなたの商品を購入することに大変興味があります。
現在の商品の状態が知りたいです。そして更に、(意味通じず) 商品の価格とEMS(国際郵便)もしくはDHL(運送会社)の送料の総額を教えてください。
支払いは銀行振り込みを通して行うつもりです。ですのであなたの銀行口座の詳細を送っていただけばお支払いします。
Eメールでのお返事お待ちしています、詳しい話は(メールアドレス)を通していたしましょう。それでは。
出先で携帯に入った質問通知メールで見たのが最初だが、そのときは恥ずかしながら思いっきり信じていた。
「ああ、遠い地で働く子供さんのために買ってあげるのか、いい親御さんだ。"海外発送はしない"にしたけど、対応してあげよう」などと思い、
家に帰ってからどのようにメールを返信するかを考え始める始末だった。
しかし家に帰りメーラーを開いて徐々におかしいと思い始める。
まず相手が新規のオークションIDであること。個人的には新規でもあまり取引はしたくないのにそれに海外がつけば合わせ技一本ではないか。
次に相手のメールアドレスがフリーメールのgmailだったこと。
そしてやはり"ナイジェリア"という不自然さ。これがイギリスだったりしたらメールを返信していたかも。
そこで調べたところ、やはりオークション詐欺の手法の一つのようで、俗に"ナイジェリアからの手紙"と呼ばれるものらしい。
かなり巧妙な手口のようで一度肯定的に返信すると銀行を装った入金通知メールが届いたりして発送を催促するのだとか。
ネットのこの話題で多く見られたのは「商品価格よりもかなり高額で払う旨を知らせて相手を釣る」というのが一般的らしいが
今回届いた質問ではそのようなことは見受けられず、より不審さは減っているように感じられた。
また、それと同時に、相手が日本語が読めず、また日本円での商品価格がドル建てでいくらになるのかがわかっていなような文体で、
こちらが言い値で売りつけられそうだ、という心理的な有利性をも引き出すことができる文だと思う。
しかしいくら言い値で売ろうにも、相手は端っから支払う気などないのだから、そう思ってしまった時点で相手の手中にあると言っていいだろう。
ただ、自分が詐欺師なら"ナイジェリアにいる子供"の部分はあまりにもなので前述のように"イギリスに留学している"だとかにするが、
受け取り後の足のつきづらさや国際法上などからナイジェリアにしなければならない理由もあるのかもしれない。
詐欺の手口もどんどん巧妙になってきている。それだけ相手も必死なのだろうが、これからはより一層気をつけたい。